肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

美唄での医療講演のDVD作成 手話通訳ありもあり

2008年09月11日 | 医療講演やイベント
先日、美唄で医療講演をしたときのDVDを作ってもらえました。手話通訳の人が見えるバージョンをうまくできればと今調整中です。くらいので普通の状態では見えないので、スライドがちょっと見づらくはなりますが、手話が必要な方には、いいかなと。
あちこちで行っている医療講演の内容がわかるかと思います。
みんなで歌ったりしてるところもありますので、是非一度見ていただけたらと思います。札幌緑愛病院の肝臓センター待合いと新発寒ファミリークリニックに来週からおこうと思います。無料ですので、ご利用下さい。

薬害肝炎 第2回大臣協議 速報 古賀先生ブログから

2008年09月11日 | 肝炎救済に関連して
古賀克重法律事務所ブログから大臣の発言から、国の施策の問題を認めていることが受け取れます。官僚がそれを前提に動いてくれることを期待したいですね。
2008.09.09
薬害肝炎、第2回大臣協議(速報)

 平成20年9月9日午後2時から3時まで、薬害肝炎全国原告団弁護団と舛添厚生労働大臣との協議が行われました。この協議(大臣協議)は、基本合意書に基づき実施されているもので、既に3回目(今回は第2回の続会)となります。

 全国原告団代表の山口美智子さんが、舛添大臣に対して、全国弁護団の行った被害実態調査書を手渡した後、協議が開始しました。本日のテーマは、「ウイルス性肝炎対策の基本認識」、「医療費助成の問題」、「身体障害者認定」、「未告知者の解消」の4つについてです。

1 ウイルス性肝炎対策の基本認識について

 肝炎対策基本法の成立を切望している」という大阪実名原告の桑田さんの訴えに対して、舛添大臣は、「国として積極的に関与していきます。肝炎研究を行い、新たな治療薬をふくめ。IF治療をどう拡充していくか、予算編成とかかわるが積極的に行いたい。治療体制の整備も総合的に行いたい。基本政策を書いた法律というのは与野党を越えて国会議員全体で、議員立法したいなあと思っている。

1国会議員としては党はを越えてきちんと出したいと思っている。大臣としてはそれをサポートしたい。こういう政局であっても命が一番大事なのでどういう国会になろうと与野党の先生に訴えかけてみのるようにしたいと思っている」と回答しました。

 その上で、薬害肝炎全国弁護団副代表の山西弁護士の確認に対して、舛添大臣は、「肝炎問題が国民病で蔓延したことについては施策に責任があったこと、国として肝炎対策に取り組むということは間違いない。以上を推進していくためにもその根拠となる肝炎対策基本法の制定が必要不可欠ということで間違いない」と確答しました。



2 医療費助成の問題について

 問題点は、現在48週までのインターフェロン(IF)の助成期間について72週までを助成すべきである、IFの少量長期投与についても助成の対象とすべきるという点です。

舛添大臣は、「熊田先生を中心とした厚労省の研究班のガイドラインにおいて、72週がのぞましいという意見がでている。そこで、全国的にデータ収集を急がせている。予算の関係があるのでここで確約はできないが、データを集めて来年4月から実現するように全力を尽くしたい。今後とも努力をしたい、皆さんの望みがかなうように全力を尽くしたい。既に行った概算要求には72週分は含めているつもりである」と回答しました。

 その上で、IF少量長期投与の助成について、「この問題は難しくて、どっかでどうしても財政当局としては線を引く。もうひとつは、長期の少量投与というのが治療なのか何なのかというのも、役人的・事務的には他の疾病との関係も議論しないといけない。これも将来の課題として頭にいれておきたい。問題意識はよく把握させて頂きたいと思っている。」と後ろ向きの回答に終始しました。

 これに対して、全国原告団代表の山口美智子さんが、「私自身、7年前に熊田先生の本をよんでIFにふみきった。熊田先生は長期、そして副作用にたえるためには少量と言われている。私も長期を自費で行った。実際に主治医に聞いてもらって、少量でもいいから96週行いました。おかげでウイルスが除去できた。熊田先生に聞くとおわかりになると思う。」と訴えました。
 これに対して、舛添大臣は、少量長期投与問題について、今後の作業部会において、実情を把握し議論していくことを了承しました。



3 身体障害者認定について

  東京原告の浅倉さんは、次のように訴えました。
 「新潟の平井さんは現在、思い肝硬変による食道静脈瘤を併発している。平井さんをお見舞いにいってきました。大変な治療にじっとたえているかんじだった。今回奥様からメールを頂きましたので紹介します。『主人は肝硬変になってまる2年といわれた。肝臓癌もあり、腹水もたまっている。食事中によく鼻血をだします。8月は1か月入院、治療費を40万円も支払った。20数年夫と闘ってきました。これからも壮絶な闘いが待っています。非代償性肝硬変の患者に身体障害認定を早期におこなってください。主人に明るい道筋を示してください。」

 これに対して、舛添大臣は、「どういうものを身体障害とするか。具体的には疾病障害認定審査会にウイルス性肝炎のうちなにを身体障害とするか近々設置して作業を開始したい。そういうことで前に進めたい。具体的にはできるだけ早く、11月の声をきかないうちに開始したい」と回答しました。



4 未告知者の解消について

 九州原告団の出田さんが、次のように訴えました。
 「昨年418リストを命のリストと訴えました。血液製剤投与が確認できているカルテは、命の記録と思っています。自らの感染を知らない人もいます。肝硬変かんがんの中で絶望の中で治療をしている人もいます。ぜひ一刻も早く告知を進めて欲しいです。この問題は20年以上も国が放置していたので医療記録が失われたのですから、医療機関への文書だけではなく国が指導力を発揮して、600の医療機関に派遣して指導するなどして欲しい」

 これに対して、舛添大臣は、「もう一度、フィブリノゲン投与の病院に対して追加調査をかける。かたっぱしから電話をしようと思っている。いますぐにでも人を派遣しようと思っているが予算としてはないのでまずは追加調査をかける」と回答しました。

 これに対して、九州原告団の福田衣里子さんが、「ここにいる原告は誰も感染する必要はなかったんです。IF治療もする必要はなかったんです。私も厚労省が発表した新聞記事で感染を知りました。そう考えると大臣も29万人を捜すとおっしゃってくださいましたが、1万人の一部しか告知されていません。今何をしているのか教えて欲しい」と強く訴えました。

 舛添大臣は、「国の管理下にある国立病院(独立行政法人)、そして次に大学病院については、人を派遣して調査して皆様に報告したいと思う。」と回答しました。