肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

第37回Hokkaido DD(Digestive Disease) Club

2008年09月27日 | 学会研究会報告新聞記事など
第37回Hokkaido DD(Digestive Disease) Clubに行ってきました。
天使大学大学院の関谷先生が企画してくれる勉強会なのですが、いつも、おもしろい話が聞けてとても勉強になります。

C型肝炎と微量元素 ―亜鉛の有用性についてー
日本大学医学部附属板橋病院 消化器肝臓内科 教授 森山光彦先生の、講演がありました。

亜鉛について、以前も講演していただいたのを聞いたことがあるのですが今回はその後さらにわかったことについて教えて頂き、とても勉強になりました。

亜鉛自体は、いろいろな酵素(アンモニアを合成するとか遺伝子を合成するとかの酵素)を動かすのに必要な物質で、肝臓病が進行すると低下するということが問題になると。亜鉛を補充するには食べ物では鉄分もいっしょに撮ることになるので、プロマックD錠を使うのが理想的だと話していました。

アトピーなどの皮膚にもとてもいいが、ビタミンCをとりすぎている方は亜鉛の吸収がされなくなるので、肌にいいからとビタミンCをたくさん飲んでいる人はやめた方がいいと言うことも話していて、患者さんにいたなと思い出したりしました。

亜鉛の吸収を悪くする薬が何種類(高血圧、胃酸抑制剤、利尿剤)かあり、注意が必要であるが、それを止めて亜鉛を補充するのではなく、併用しても飲まないよりはいいと話していました。

ASTやALTの改善効果もあり、アンモニアを下げる働きもあるなど、いろんな効果についても触れていました。

吸収は小腸で特に空腸で行われ、アミノ酸などの低分子と錯体をつくって吸収される。排泄は便からがほとんどで、尿からも出ている。胃酸がPH4を超えるとほとんど吸収されなくなる。
動物性の食品に含まれる鉄と、植物に含まれる鉄では吸収率が違うので、植物性の鉄分はほとんど心配しないでいいとも話していました。

栄養については、ほんとに勉強不足で、聞いたことのほとんどが砂にしみこむ水のように入っていった感じでした。

大阪厚生年金病院の肝臓病情報誌のお知らせ

2008年09月27日 | 肝臓センター
先日、大分前になりますが、肝臓の患者さん向けの情報誌を作っていますと、看護師さんから資料が届きました。とてもわかりやすい資料でしたので、是非興味のある方はダウンロードして見てくれたらと思います。いろんなところでいろんながんばりがあってうれしいですね。

JDDW 日本消化器学会関連機構の学会

2008年09月27日 | 学会研究会報告新聞記事など
JDDWっていう、消化器の学会が集まった学会があります。肝臓学会、消化器病学会、消化器内視鏡学会で構成されて、参加学会には消化器がん検診学会、消化吸収学会もあります。普通は各々の学会が学術集会を行うのですが、共通の顎下員は行っている先生方が一度に複数の学会で発表することで、日ごろの研究成果を発表しあえる貴重な会でもあります。
今年度は10月1日から4日まで、品川で行われます。また、全国の先生方が集まっていろんな話が聞けると思うと楽しみです。私も患者さんの治療経験を発表してきます。患者さんが元気になれるような情報があったら、また掲載します。