肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

さっぽろいきいき健康教室 川西担当分 2015年8月4日から8月8日 元気の出る肝臓の話 7分版へ13日更新

2015年08月13日 | 医療講演やイベント
 
 
①B型・C型ウイルス性肝炎は治る時代へ進んでる 2015年8月4日放送分

②日常生活での注意点 アルコールとのつき合い方 2015年8月5日放送分

③肝臓を元気にするために 気持ちの持ち方 2015年8月6日放送分

④肝がんの予防早期発見から治療とその背景 2015年8月7日放送分

⑤肝硬変でも治る時代が来ている 患者さんと関わりでできた歌 2015年8月8日放送分


8月11日にアップした内容より長めに作成できたので、こちらで聞いていただけたらと思います。
さっぽろ いきいき健康教室(提供 大日本住友製薬)放送
ラジオカロスサッポロFM78.1MHZ にて
さっぽろ いきいき健康教室 ってことで、7月22日水曜日 ラジオの収録に行ってきました放送分です。
8月4日(火)から8日(土)の15:30~15:40、
再放送を同日程の深夜1:00~1:10に放送されたものです。

肝臓についてのはなしってことで
① B型・C型ウイルス性肝炎は治る時代へ進んでる 2015年8月4日放送分
② 日常生活での注意点 アルコールとのつき合い方 2015年8月5日放送分 
③ 肝臓を元気にするために 気持ちの持ち方 2015年8月6日放送分
④ 肝がんの予防早期発見から治療とその背景 2015年8月7日放送分  
⑤ 肝硬変でも治る時代が来ている 患者さんと関わりでできた歌 2015年8月8日放送分
の順番に話しました。

肝炎問題についても触れているのと肝炎ウイルス検査を受けてほしいと言う内容を繰り返し盛り込んだつもりですがどこまで伝わったか皆さん是非聞いていただけたらと思います。
著作権の関係で番組内の音楽の入っている部分が切れていますが、編集ソフトの使い方がわかっていなくて長くできなかったので、7分前後の形にできたので、前よりは話の内容は伝わるかなあ。
放送範囲は札幌市内中心に近隣にまで届いているとのことです。
 
 
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大脳の発達には炭水化物が必須 原始人食ダイエットが変わってきています 谷先生のメールから

2015年08月13日 | 食事療法 ダイエット
 
 ←お勉強して納得するにはこっちがお勧め炭水化物抜きダイエットに似ている側面がありますが、キチンと炭水化物もとる食事の形態をとっているので、そこを理解していきましょう。現代の食事とは脂肪タンパク質炭水化物の比率が違うっていうこと。
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■「パレオダイエット最新研究:大脳の発達には炭水化物が必須」
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みなさん、こんにちは。崎谷です。

一時期、「炭水化物が人類を滅ぼす」といったアジテート極まりない本がよく売れていましたがこれはとんでもない誤解です。
糖質制限食はわたしの提唱するパレオダイエット(原始人食)とは似て非なるものというか正反対のものです。
まだこのところの誤解が多いのではないでしょうか?
健康・美容だけでなく慢性病の治療にとってとても重要なことなのでこのことはこれからじっくりと時間をかけてお伝えしていかなければいけないと本当に思っています。
その「炭水化物」についてパレオダイエットの最新の研究が発表されていましたのでシェアしたいと思います。

人類の大脳サイズの巨大化はここ3百万年にわたって起こった「食事」の変化がもたらしたものと認識されるようになっています。
特に肉の消費および火を使った調理がその大きな要因になっています。

今回の研究では
それに加えて調理したデンプン質の炭水化物とデンプンを分解する「アミレース」という唾液に含まれる酵素。
これらも大脳のサイズを大きくしたことに寄与していることが報告されました(The Quarterly Review of Biology, 2015; 90 (3): 251)。

人間の脳は全エネルギーのなんと25%を消費します。糖の消費にいたっては60%の過半数をしめます。
このような糖の大食い器官である脳を維持するには糖質制限するような低炭水化物食ではとうてい維持できません。
脳はたしかに脂肪の分解物である遊離脂肪酸(あるいはケトン体)をエネルギーに使用することは可能です。
しかし、これがOKなのは原始人のみ。
私たち現代人の体内に蓄積されている脂肪は不飽和脂肪酸だらけですのでこれが分解されると極めて危険なことになります。(その理由を8月28日のセミナーでお伝えいたします!)

さて、とくに妊娠中、授乳中の母親はさらに糖の需要が高まります。
このような時期に低炭水化物だと子供や孫の代の脳にまで悪影響を及ぼします。
それではまだ農耕を始めていない原始人がどうやって炭水化物にアクセスできたのでしょうか?
それは根茎類、フルーツ、木の実、ハチミツといったところから炭水化物をしっかりと摂取していたと考えられています。
根茎類もそのままでは消化が悪いのですがこれを加熱調理することで消化しやすい形になります。
そのデンプン質を消化するアミレースという酵素。類人猿には2種類しかないのですが人類では平均6種類あるようです。
これは、ここ百万年の間にアミレースを作る遺伝子コピーが増加した結果と考えられています。まさに環境に適応した遺伝子応答ですね(これを「エピジェネティックス」といいます)。

脳のサイズの巨大化のトリガーは肉(タンパク質)を食べるようになったこと。
そしてそれをブーストしたのが炭水化物とそれを分解する酵素の獲得だったいうことです。

パレオダイエット(原始人食)では炭水化物のソースとしてデンプン質のものはあまり推奨していません。
それよりも砂糖、果糖などより単純な形の糖形態が好ましいです。フルーツなどは摂取源としては最適ですね。

ここは少しいまのプログラム内容とは違っていますがこのことについても詳しく説明していきますのでご安心ください。