2020年の夏もコロナ対策のマスクと熱中症に対しての注意の記事が出ました。今回も再度注意。以下コピペです。
参考にしていただければ幸いです。
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マスク着用時 熱中症注意 熱こもり 喉の渇き感じにくく
6月に入り、道内でも真夏日を記録するなど気温が上昇している。新型コロナウイルスの感染対策としてマスクの着用が欠かせない中、気をつけたいのが熱中症。熱がこもり、喉の渇きを感じにくくなることから、発症リスクが高まるためだ。特に発症しやすい高齢者や子どもには注意が必要で、専門家は「水分補給や温度調節をこまめにし、人との距離が保てる場合はマスクを外して」と呼びかけている。
熱中症は高温多湿の環境下で、体内の水分と塩分のバランスが崩れることで生じるめまいや嘔吐(おうと)といった体調不良の総称。総務省消防庁によると、コロナ下での初めての夏となった2020年6~9月、道内では1088人(前年比331人減)が救急搬送された。
年齢区分別では高齢者(65歳以上)が59%と最も多く、成人(18歳以上)が32%、少年(7歳以上)が8%など。発生場所は住居が44%と多くを占め、工事現場などの仕事場(12%)や道路(10%)も多かった。札幌管区気象台によると、今年6~8月の道内の気温は平年並みか高くなる見込みで、より警戒が必要だ。
環境省や厚生労働省は、マスク着用により、皮膚からの熱が逃げにくくなることなどから体温調節が難しくなり、熱中症のリスクが高まるとして注意を呼びかけている。
■こまめに水分を
予防ポイントとして《1》気温と湿度をこまめにチェックする《2》帽子や日傘で直射日光を避け、なるべく日陰を選ぶ《3》水分はこまめに摂取する《4》窓やドアなど2カ所を開け、エアコンや扇風機など併用する―といった対策を示す。さらに、マスクを使う際の注意点として「屋外で人と2メートル以上の距離が取れる場合は外す」「着用時は、強い負荷のかかる作業や運動を避ける」などを挙げる。
■適宜外すことも
日本救急医学会の熱中症及び低体温症に関する委員会メンバーで、旭川医大病院の高氏修平医師(救急医学)は「外出している時にマスクを外してはいけないと思っている人も多いが、近くに人がいない時などマスクを外してもよい場面では、適宜外すことが熱中症予防にもなる」と話す。
高氏医師が作成に関わった4学会によるコロナ下での熱中症予防に関する提言では、マスク着用は「体に負担がかかる」として、適宜マスクを外して休憩することも大切だとする。
また、マスクを着用すると口の渇きが感じにくくなることから、気づかないうちに脱水が進み、熱中症につながりやすい。特にリスクの高い高齢者は、喉の渇きに関係なく水分・塩分をこまめに摂取し、家族や友人らと電話やメールなどで頻繁に体調確認するなどして孤立を防ぐよう呼びかける。
高氏医師は「体が暑さに慣れていない今の時期が特に危険。本格的な夏を前に、ウオーキングや自宅でのスクワット、足踏み運動など軽く汗をかく機会を増やし、暑さに負けない体づくりを」とアドバイスする。
子どもへの対応についても気をつけたい。特に、学校の体育の授業については、文部科学省が作成した衛生管理マニュアルで、マスクの着用は必要ないとしている。ただし、十分な身体的距離がとれない状況で、呼吸ができなくなる危険性や熱中症になるリスクがない場合は、着用するよう明記している。日本小児科学会は、乳幼児(特に2歳未満)のマスク着用について、窒息や熱中症の危険性が高まると注意を促している。
一般的に子どもは発汗機能が未発達で、炎天下では熱を体内にためやすく、大人よりも環境の影響を受けやすい。厚労省の新型コロナ「診療の手引き」の作成に関わる札幌医大病院の津川毅医師(小児感染症)は「子どもは他のことに熱中して喉の渇きを忘れてしまいがち。マスクの着脱も含め、保護者や周りの大人が注意することが大事」と話している。(根岸寛子)