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緑茶に認知症の予防効果があるかもって ケアネットさんから

2025年01月22日 | 学会研究会報告新聞記事など


緑茶にもいろいろいい効果があると言われていますが、今回は、認知症を予防する効果があるかもって話し。緑茶をたくさん飲んでいる人で、脳白質変容積が小さい傾向があったって話し。脳の変化が少ないことから認知症の予防効果がありそうだって言う予想につながっています。何がその効果をもたらしているかなどはわからない点が多いですが、緑茶の可能性として楽しんでくれたらと思います。

緑茶に認知症予防効果?~65歳以上の日本人約9千人の脳を解析
提供元:ケアネット公開日:2025/01/21
 緑茶の摂取が認知症の予防につながる可能性が報告された。柴田 修太郎氏(金沢大学医薬保健学総合研究科 脳神経内科学)らの研究グループは、認知症のない65歳以上の日本人を対象として、緑茶およびコーヒーの摂取量と脳MRIの関係を検討した。その結果、緑茶の摂取量が多いほど、脳白質病変容積が小さい傾向にあった。一方、コーヒーには脳MRIの解析結果との関連はみられなかった。本研究結果は、npj Science of Food誌2025年1月7日号に掲載された。
 健康長寿社会の実現を目指し、65歳以上の1万人超を対象として実施されている認知症コホート研究「JPSC-AD研究」の参加者のうち、認知症がなく脳MRIデータを取得できた8,766人を対象として、本研究を実施した。対象者を緑茶、コーヒーの1日当たりの摂取量(200mL以下、201~400mL、401~600mL、601mL以上)で分類し、脳白質病変、海馬、全脳の容積との関連を検討した。
 主な結果は以下のとおり。
・多変量解析の結果、緑茶の摂取量が多いほど脳白質病変容積が小さい傾向にあった(p for trend=0.007)。
・緑茶の摂取量と海馬、全脳の容積には関連がみられず、コーヒーの摂取量は脳白質病変、海馬、全脳の容積のいずれとも関連がみられなかった。
・抑うつを有する集団、APOEε4アレルを有する集団では、緑茶の摂取量と脳白質病変の関連はみられなかった。

 本研究結果について、著者らは緑茶にはエピガロカテキンガレートが含まれており、抗酸化作用や血圧低下作用などにより、脳白質病変が縮小した可能性があると考察している。また、脳白質病変は血管性認知症やアルツハイマー型認知症と密接な関係があることから、緑茶の摂取が認知症予防に役立つ可能性があるとまとめている。
(ケアネット 佐藤 亮)
原著論文はこちら
Shibata S, et al. NPJ Sci Food. 2025;9:2.


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