肝臓が硬くなってきて、門脈圧亢進状態に入ってくると、門脈の血流が食道側に増加して、食道静脈瘤を形成してくるパターンがあります。この写真は左が正常の食道で右が治療が必要となってきた時期の食道静脈瘤です。
食道静脈瘤が出てきた場合、出始めに急に悪くなるか違いますので3ヶ月以内に再チェックをして出血しやすい静脈瘤に変化していないかをチェックするようにしています。安定してくると、半年や1年に1回のチェックでも十分となってきますが、急速な悪化や静脈瘤の上に写真の右のような赤い色が出てくると、粘膜が薄くなって血が透けて見えてきている状態となり出血(破裂)しやすいくなってきますので、内視鏡的静脈瘤硬化療法などの治療が必要となってきます。
出血による、肝臓の負担が一気に増して肝不全となり命に関わることを防ぐことが治療の目的と言えます。