肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

残念 超少量PegIFN ソブリアード併用3剤( ペガシス(10分の1)コペガス200mg(3分の1))12週のSVR達後再燃

2014年09月10日 | インターフェロン療法について
 
12月6日よりソブリアードを使い始めた患者さん超少量のインターフェロンで副作用がひどくなること無く終了し3ヶ月のSVRを達成しました。のこり3ヶ月陰性化が続いてくれれば日本でのSVR基準が達成です。
超少量ペグインターフェロン、リバビリン、ソブリアードで3ヶ月のSVR達成、少量のインターフェロンは半量から4分の1を指す先生方が多いので、超少量という形で表現してみました。

普通のペグリバでは副作用が多くてペガシス30μg月一回単独の少量長期でウイルスが6.4から4.6に下がるのを確認していたので、その後1回投与量がペガシス18μgならつづけられると18に減らして、ウイルス量は6.8となっていました。ラエンネックを週3回10月から併用はじめて倦怠感も良くなってきたと自信がついて来ていたので、週一回の少量のペガシス18μg(1回投与量10分の1)であれば、月ペガシス64μgと単独療法より月の投与量が増えるので、18とコペガス200mg(通常量600mg)とソブリアード100mg1錠で開始。この方は倦怠感が強くなりやすかったので大事をとって入院で開始としました。おなかがちょっと痛くなったけどそのあとは戻って継続で来ています。10日後1.2未満検出と今までにない低下率で本人も喜んでいます。
追記 12月20日二週間後は1.2未満検出せずで消えました-。1月8日の診察では倦怠感がきつくなってきており、週一回を2週に1回にする方法もあることを伝えて無理せず少ない量でも十分効果が出ているので、多い量にこだわらずに行きましょうと説明しています。1月10日追記分
その後、倦怠感が6週すぎたあたりから嘘のようになくなってきて、元気になってきましたとのこと、インターフェロン中に倦怠感がとれたと言う方、ウイルスが消えて元気になっているのかSVRになった方に何人か経験があります。そうだといいですねと説明しました。ただ、足のだるさが出てきているので、そこが落ち着いてくれるといいなと話していました。1月23日追記分
その後は、インターフェロンを売った最初の3日はハイテンションでそのあと落ち込む感じがあるとのことでした、1週間経つと戻っているという状態、何とかソブリアードは8週に入ってきたので、乗り切りたいと話していました。前回のペグリバのときに今より多い量で行っていたのでそのときのうつ状態よりははるかに楽そうです。ラエンネックも倦怠感の改善に役立っているのかもしれません。2月5日追記
残すところあと2週間を切ってきました。倦怠感やいらいら感は続いていて、ワイパックスの効果が少し弱くなってきているとのことで、コペガスを夕方飲むのから朝(夕方から朝に切り替えるだけでも倦怠感が改善することがあります)に切り替えてもらいました。あとめまいが起きそうになる感じがあると言うことで耳鼻科で以前もらっていたトラベルミンを使ってしのいでいるとのことで追加で処方しました。この調子なら乗り切れそうとがんばっています。あまり頑張りすぎないでと話ながらつづけています。2月23日追記
2月27日でソブリアード終了。めまいも落ち着いて大丈夫とのこと。これからはペグリバのみのりきれますように2月26日診察で。3月8日追記
その後ソブリアード終わってから、いらいら感がでてきているとのことで、安定剤の1日1回から2回に増やしているとのことでした。ソブリアードの副作用をちょっと軽減する作用があるかもっていうのが、なくなったのかもしれないですね。でも、しのげているので最後までいけそうとのこと。ウイルス陰性化継続。4月26日追記
その後も同様の調子でしたが、最終的に24週終了しました。ラエンネックは継続して使用しています。あとは終了後のウイルスの変化を見ていきます。5月30日追記
終了後頭痛が少しあったが、今は落ち着いている。6月20日追記
終了後2ヶ月後も陰性化持続です。8月2日追記
終了後3ヶ月後も陰性化持続です。うつ状態がかなりとれて元気になってきたと喜んでいました。9月5日追記
写真は冬の朝日ですー。C型肝炎治療の本当の夜明けが見えてきてる感じがします。
9月の治療終了後4ヶ月めの結果が出たのですが、1.2未満陽性の結果が出ました。患者さんがっかりで落ち込んでいましたが、ウイルス量がこれだけ減ったということは次の治療では治りやすくなっているはずだから、また頑張りましょうと言うことで、5ヶ月目のウイルス量が引きつづき上昇しているようなら、薬害耐性ウイルスをチェックして次の治療を相談することとしました。うーん、それにしても残念だけど、普通量では辛い方だったからこの量でウイルスが消えてる期間を稼げたことは発がん抑制には貢献してることは間違いないと思えるので良かったです。9月10日追記

 
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すべては「前向き質問」でうまくいく

2014年09月07日 | 健康になるために 生き方について
 
 

 永久先生に勧められてこの本に巡り会いました。読んでいて、こういう風に考えていくと気持ちよく前に進めるなあって事が書いています。こんなにうまくいくかなと思う自分もいますが読み進めていくうちになるほどなあっと納得する自分がいます。前向きな気持ちでいる時にする質問を意識していくことで心も周りも気持ちよく動けるようになるって感じの内容です。この方法を突き詰めていった作者が書いている本なので、質問の仕方でこんなふうに効果があるのだなあと漠然と思っていたことがしっかりと書いてあるので、頭の中でイメージができたような気がします。是非1度読んで欲しいほんの一つになりました。

なぜこんなことになったんだろう?→なにをしたらうまくいく?
なんでみんな言うことを聞かないんだ→みんなに協力してもらうベストの方法は何?
なんであの人はいつも怒りっぽいの?→あの人はなにを必要としているのかな?
ってちょっと自分への質問の仕方を変えるだけで、何か気持ちよくなってきますよね?こういう風に切り替えて行くパターンを身につける工夫が物語風に書かれていて、とても参考になりました。私が良くやっている何でもいい方に受け取るってのもこの方法と共通しているものがあるなあって思います。
写真をクリックするとアマゾンのページにつながります。

Dr.mimaが医原病を切る ご覧ください

2014年09月03日 | 肝炎救済に関連して
 
医原病に命をかけてがんばっていると自負してがんばっています。私の恩師でもある美馬医師がホームページを立ち上げました。

最初のB型肝炎訴訟にかかわってきた、美馬医師です。現在、由仁三川C型肝炎、猿島肝炎などの医原病にも携わっています。
是非みてください。

Dr.mimaが医原病を切る
http://mima.ikaduchi.com/
です。
 
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C型肝炎治療 ヨーロッパではダクラタスビルとソフォスブビルで すごい効きますねえ ばんばんさんから

2014年09月03日 | C型肝炎ウイルスの治療
  
ばんばんさんが書いているあかるい肝炎生活のブログから
一番効くだろうと予想されていた組み合わせが実現しています。早く日本でもお願いって感じです。
写真は新発寒ファミリークリニックのくるみ沢山なってるー。

以下引用 ちょっと直してるところあります。
欧州委員会は、慢性C型肝炎感染の治療のための複数の遺伝子型間でのブリストル•マイヤーズスクイブのダクルインザ(Daklinza(daclatasvir))を承認
公開日: 2014/08/29 : ニュース, 新薬情報 asunaprevir, daclatasvir, Daklinza, Sovaldi, Sunvepra, アスナプレビル, ソバルディ, ソフォスブビル, ダクルインザ, ダグラタスビル, ブリストルマイヤーズ

ちょっとビックりするニュースリリースがブリストル・マイヤー社(BMS社)発表されたので紹介します。
European Commission Approves Bristol-Myers Squibb’s Daklinza (daclatasvir) Across Multiple Genotypes for the Treatment of Chronic Hepatitis C Infection | BMS Newsroom
すげ~
 
ダグラタスビル(日本で商品名ダクルインザ)+ソフォスブビル
 超訳的には
 ”日本でも既に申請が終了しているダクルインザ(Daklinza)(一般名:ダグラタスビル(daclatasvir))と、ギリアドサイエンス社のソフォスブビル(sofosbuvir)の組み合わせで最大100%の治癒率が得られたからEUで販売承認されましたよ。”
てなニュースリリースでした。

 通常いろいろな大人の問題から、異なる製薬会社のお薬では認可されることは少ないですが、
今回はいろいろな障壁をくぐり抜けて認可になったようです。
 米国の初期の治験の前段階の臨床試験では、このダクルインザとソフォスブビルの組み合わせで行なわれたのは知っていましたが、この後いろいろな治験が行なわれていたのですね。
 主治医が、ダグラタスビルとソフォスブビルの組み合わせができたらいんだけどなんて冗談で口にしていましたが、その組み合わせが実現されるようです。
 日本では、もうすぐ薬価が発表され、ダクルインザ+スンベプラ(Sunvepra)(一般名:アスナプレビル(asunaprevir))の組み合わせで、インターフェロンフリー(インターフェロンを使わない)飲み薬だけの治療が世界初で始まりますね。
 ニュースリリースを読むと、”米国食品医薬品局(FDA)による審査中である”とあるので米国でも認可になるのかもしれません。
ソフォスブビルは、日本では2014年秋に認可申請(予定)になりますが、米国、EU およびカナダではすでに承認されており、商品名ソバルディ「Sovaldi」の名前で発売されています。
 
治癒率は最大100%
治癒率の結果は以下の通りです。
ダクルインザ+ソフォスブビル(12週間)
・ジェノタイプ1型、初回治療例 99%
・ジェノタイプ1型、前回テラプレビル、ボセプレビルで治らなかった 100%
・ジェノタイプ2型 96%
・ジェノタイプ3型 89%
母集団(数)が分りませんが、ジェノタイプ1型ではほぼ治るといってもいいでしょう。いままで治りやすいと云われていたジェノタイプ2型の患者さんで少し落ちて96%と好成績を収めています。
 
気になる副作用は?
インターフェロンフリーなだけあって、やはりこれも好成績を収めています。
有害事象の中止率がは低い(<1%)となっています。また、重篤な有害事象の割合が4.7%で、最も一般的な有害事象は、疲労、頭痛、吐き気であった。
日本ので行なわれたフェーズ3治験(ソフォスブビル+レジパスビル)でも有害事例いつくか有りましたが、吐き気や頭痛などはなく、これはダクルインザの併用によるものなのかもしれません。それにしても、中止率が1%とはいままでの治療と比較すると比べものにならないぐらい、副作用が低い薬といえると思います。
 
まとめ
 いままで、複数社の製薬会社を跨がって認可された例はとても少ないと思います。それだけギリアドサイエンス社のソフォスブビルの効き目が凄いのだと個人的には思います。
 このような形で、患者にとってメリット(治癒率が高い、副作用が少ない)のあるお薬の組み合わせが使えるようになるといい思います。
 早く来い来い、第2世代のDAAs(Direct-acting Antiviral Agents:直接作用型抗ウイルス剤)

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道外から インターフェロン 肝がん治療 肝精査で入院

2014年09月01日 | 患者さんとの関わり
 

道外からこの間いろんなパターンでの入院がありました。
○ペグインターフェロン+リバビリン入院
茨城からの70代男性は、地元でインターフェロン療法は難しいと言われて、肝癌治療後抗ウイルス治療がなかなか、検討してもらえなくてと相談あり、入医院加療をしてみました。孫と一緒にもう少し長生きしたいという希望を叶えるために娘さんと共に来院。2a型で高ウイルス量だったので、せっかく入院するのだからとペガシス180でコペガス600の普通量から開始しました。副作用がほとんど無く、1カ月経って少しだるみがあっていらいらする感じとのことですが、1カ月目で5.7あったウイルスが1.2未満ケンシュツセズと陰性化してくれて、とても喜んでくれています。
100才目指しましょうと話して喜ばれています。いつもお孫さんの写真見せてくれてがんばられています。

○肝がん治療入院
福島からこられた60代男性は、地元の医療が震災後大変で、地元の医療機関も患者さんが沢山いて肝がんの治療も1カ月先になるくらいになっていて不安ということもあり、医療講演で話を聞いた川西医師の治療を受けることができないかと相談あり、受診されました。福島空港からすぐ近くなので北海道へ行くのも苦じゃないからということで、来てくれました。肝動脈塞栓術とラジオ波焼灼術をして、治療終了となりました。
C型肝炎による肝硬変があり、ゲノタイプ1b高ウイルス量なので、今後は血小板を増やして、インターフェロン療法も視野に入れてがんばっていきましょうとお話ししています。

○肝精査で入院
肝機能障害があり、肝臓の病気が隠れているのではと心配でと受診された方。肝生検をして結果待ちではありますが、データ上はとても落ち着いており、安心して良さそうですよとお話ししたところ、喜んでいただけました。

きれいな空気の中で療養できただけでも何故か戻ってからがとても調子がいいと言ってくれて、職員一同喜んでいます。
不安な中での、道外からの直接入院、良い結果だったことありよかったです。
可能な治療、検査、安心をするために活用していただければ、本当にこちらも嬉しいです。来るには遠い場所でも、安心を求めてきてくれる方がいること職員も期待に応えようとがんばってくれています。今後ともよろしくお願いいたします。

札幌駅からは地下鉄バスで30分から40分かかりますが、千歳空港からだと札幌の地下鉄福住駅へ直通バス(45分くらい)があるので、福住駅からはタクシーで5分もかからない近い場所に病院があります。意外と道外から飛行機で来られる方には便利な場所です。ご検討いただければ幸いです。
2泊3日でエコーCTなどの入院して検査をされても5万くらい(内容によって変わります)です。
あと、ウイルス肝炎の国の助成制度使ってる方は、その額の範囲内でできるので交通費がなんとかなれば、B型肝炎の肝硬変の方は精査で是非来院していただけたらと思ったりします。