追記
観測ターゲットになる天体をロックオンするには望遠鏡の向きを変える必要があります。
このとき、望遠鏡の回転速度を計測する装置がジャイロです。
そのジャイロの故障のため、10月6日にセーフモードに入っていたNASAのハッブル宇宙望遠鏡。
これまで3個のジャイロで運用が行われてきたのですが、5日にそのうちの1つが故障。
ハッブル宇宙望遠鏡の運用チームは、翌日にバックアップ用のジャイロを稼働させることになります。
でも、このバックアップのジャイロが正常に動作せず… 実際よりもはるかに大きな回転速度の数値を返していたんですねー
運用チームが、ハッブル宇宙望遠鏡の姿勢を変えたり、ジャイロの動作モードを切り替えたりするための様々なコマンドの送信を行ったことで、無事に問題が解消されます。
その後、ジャイロが安定しているかどうかの確認が行われ、
追加的な安全措置がインストールされている。
先週末には、望遠鏡の向きの変更や観測ターゲットのロックオンといった、通常の科学観測を行うのと同様の稼働ができることが確認され、今回の故障にかかわるすべての作業は完了。
27日午後にハッブル宇宙望遠鏡は遠方の星形成銀河“DSF2237B-1-IR”の観測を行い、復旧後初となる科学観測を終えています。
現在、ハッブル宇宙望遠鏡は3つのジャイロで通常の科学観測モードに戻っています。
1990年の打ち上げ以来、当初の寿命である15年をはるかに超えているハッブル宇宙望遠鏡。
実に28年以上も科学の最前線で貴重な発見をもたらし続けているんですねー
今後も活躍し続けて欲しいですね。
運用開始から28年目! ただいまハッブル宇宙望遠鏡はセーフモードで待機中
1990年にスペースシャトル“ディスカバリー”で打ち上げられたハップル宇宙望遠鏡。
運用開始から28年目に入っていたのですが、10月6日からセーフモードに入っているんですねー
原因はジャイロの故障。
予備のジャイロにも不具合が見られたので、運用モードの変更も検討しながら復旧作業が続けられているようです。
取っておいた予備のジャイロも使用不可
NASAのハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月24日に打ち上げられてから四半世紀以上にわたり、太陽系内の天体から様々な星雲や星団、非常に遠方に存在する銀河まで多くの観測を行ってきました。
そんなハッブル宇宙望遠鏡ですが、これまでに何度か修理や機能の改修が行われたことがあります。
最後の修理は2009年に実施され、望遠鏡の姿勢を安定させるための新しいジャイロ装置が6個取り付けられました。
この6個のジャイロのうち2個はすでに故障していて、ハッブル宇宙望遠鏡の運用は残る4個のうち3個を使って続けられてきました。
そして10月6日午前のこと、運用中だった3個のうちの1個が故障してしまい、ハッブル宇宙望遠鏡はセーフモード(待機状態)に入ることになります。
実は、今回故障したジャイロには、1年ほど前から寿命を迎える兆候が見られていたんですねー
なので、故障そのものは予測できたことでした。
予想外だったのは、予備としてこれまで使わずに取っておいたジャイロの方。
電源を入れて状態を確認してみると、使用可能なレベルにないことが明らかになります。
このため、ハッブル宇宙望遠鏡はセーフモードに入ったということです。
現在、NASAゴダード宇宙飛行センターと宇宙望遠鏡科学研究所のスタッフは、分析とテストを進めていて、このジャイロを通常の状態に戻すための方法を検討中。
無事にジャイロが回復すれば、ハッブル宇宙望遠鏡は3個のジャイロを使った通常の設定で科学観測を再開できます。
もし、ジャイロを使用することが出来ない場合には、ハッブル宇宙望遠鏡は稼働させるジャイロを1個だけにして科学観測を開始するそうです。
ジャイロ1個での運用は、観測時間中にカバーできる空域が狭くなるのですが、科学観測を行う能力への影響は限定的なものになるようですよ。
こちらの記事もどうぞ
宇宙の過去を探る史上最強の望遠鏡!

観測ターゲットになる天体をロックオンするには望遠鏡の向きを変える必要があります。
このとき、望遠鏡の回転速度を計測する装置がジャイロです。
そのジャイロの故障のため、10月6日にセーフモードに入っていたNASAのハッブル宇宙望遠鏡。
これまで3個のジャイロで運用が行われてきたのですが、5日にそのうちの1つが故障。
ハッブル宇宙望遠鏡の運用チームは、翌日にバックアップ用のジャイロを稼働させることになります。
でも、このバックアップのジャイロが正常に動作せず… 実際よりもはるかに大きな回転速度の数値を返していたんですねー
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ハッブル宇宙望遠鏡 |
その後、ジャイロが安定しているかどうかの確認が行われ、
追加的な安全措置がインストールされている。
先週末には、望遠鏡の向きの変更や観測ターゲットのロックオンといった、通常の科学観測を行うのと同様の稼働ができることが確認され、今回の故障にかかわるすべての作業は完了。
27日午後にハッブル宇宙望遠鏡は遠方の星形成銀河“DSF2237B-1-IR”の観測を行い、復旧後初となる科学観測を終えています。
現在、ハッブル宇宙望遠鏡は3つのジャイロで通常の科学観測モードに戻っています。
1990年の打ち上げ以来、当初の寿命である15年をはるかに超えているハッブル宇宙望遠鏡。
実に28年以上も科学の最前線で貴重な発見をもたらし続けているんですねー
今後も活躍し続けて欲しいですね。
運用開始から28年目! ただいまハッブル宇宙望遠鏡はセーフモードで待機中
1990年にスペースシャトル“ディスカバリー”で打ち上げられたハップル宇宙望遠鏡。
運用開始から28年目に入っていたのですが、10月6日からセーフモードに入っているんですねー
原因はジャイロの故障。
予備のジャイロにも不具合が見られたので、運用モードの変更も検討しながら復旧作業が続けられているようです。
取っておいた予備のジャイロも使用不可
NASAのハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月24日に打ち上げられてから四半世紀以上にわたり、太陽系内の天体から様々な星雲や星団、非常に遠方に存在する銀河まで多くの観測を行ってきました。
そんなハッブル宇宙望遠鏡ですが、これまでに何度か修理や機能の改修が行われたことがあります。
最後の修理は2009年に実施され、望遠鏡の姿勢を安定させるための新しいジャイロ装置が6個取り付けられました。
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2009年にスペースシャトル“アトランティス”によって実施された修理ミッション |
そして10月6日午前のこと、運用中だった3個のうちの1個が故障してしまい、ハッブル宇宙望遠鏡はセーフモード(待機状態)に入ることになります。
実は、今回故障したジャイロには、1年ほど前から寿命を迎える兆候が見られていたんですねー
なので、故障そのものは予測できたことでした。
予想外だったのは、予備としてこれまで使わずに取っておいたジャイロの方。
電源を入れて状態を確認してみると、使用可能なレベルにないことが明らかになります。
このため、ハッブル宇宙望遠鏡はセーフモードに入ったということです。
現在、NASAゴダード宇宙飛行センターと宇宙望遠鏡科学研究所のスタッフは、分析とテストを進めていて、このジャイロを通常の状態に戻すための方法を検討中。
無事にジャイロが回復すれば、ハッブル宇宙望遠鏡は3個のジャイロを使った通常の設定で科学観測を再開できます。
もし、ジャイロを使用することが出来ない場合には、ハッブル宇宙望遠鏡は稼働させるジャイロを1個だけにして科学観測を開始するそうです。
ジャイロ1個での運用は、観測時間中にカバーできる空域が狭くなるのですが、科学観測を行う能力への影響は限定的なものになるようですよ。
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