彗星探査機“ロゼッタ”に搭載された着陸機“フィラエ”による彗星着陸探査の
第1候補地点が決定しました。
“ロゼッタ”は、打ち上げから10年かけて今年の8月6日に、
“チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星”の軌道に到達。
その後、彗星を周回し観測しながら、
史上初となる、彗星核表面への着陸探査のための候補地点選定を進めていました。
“ロゼッタ”が100キロ以内に接近して、
次々と送られてきた“チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星”の画像からは、
2つの物体が合わさったと思われる彗星の表面が、
ゴツゴツしている様子が明らかになっています。
そして、地形や表面の物質の科学的価値などを考慮して、
5つの着陸地点が候補になります。
第1候補となった「J」地点は、
直径が約4キロの彗星の頭部の中では、もっとも幅が広い部分に位置しています。
「J」地点の探査からは、彗星の始原的な物質を分析することができ、
彗星核の特質や、活動のプロセスの解明につながると期待されていて、
この場所を第1候補とする決定は、満場一致だったそうです。
第2候補となるバックアップ地点は、
彗星の体の部分にある「C」地点になっています。
今後は、“ロゼッタ”に搭載された航法カメラとOSIRISカメラの観測データを組み合わせ、
着陸地点の3次元高低差モデルを作成して、着陸に備えることになります。
彗星と地球との距離が遠いので、
“ロゼッタ”との間には長い通信タイムラグが発生します。
なので、着陸ミッション中の“フィラエ”や“ロゼッタ”と、
リアルタイムで通信することはできないんですねー
“フィラエ”は自律的に動作するようになっているのですが、
楕円形に広がを持つ着陸予定地点の中で、
ピンポイントに降りる場所を指定することは難しいことになります。
設計段階では、
“フィラエ”は多孔性の氷の表面からダスト状の地形まで検討されていて、
45度までの勾配にも耐えられるようになっています。
でも、降りた場所に岩やクレバスが存在し、
“フィラエ”の姿勢が安定しない可能性も考えられます。
また、活動中の彗星の表面からガスが噴き出して、
降下中の“フィラエ”の位置が変わってしまうといった懸念もあります。
“フィラエ”の着陸が成功すれば、
搭載した太陽電池が十分に発電可能な間は、探査ミッションを続けることができます。
彗星が太陽から2天文単位の距離まで接近する、
2015年3月末まではミッションを継続できるようですよ。
第1候補地点が決定しました。
彗星に着陸する“ロゼッタ”探査機の“フィラエ”着陸機。 |
“ロゼッタ”は、打ち上げから10年かけて今年の8月6日に、
“チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星”の軌道に到達。
その後、彗星を周回し観測しながら、
史上初となる、彗星核表面への着陸探査のための候補地点選定を進めていました。
“ロゼッタ”が100キロ以内に接近して、
次々と送られてきた“チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星”の画像からは、
2つの物体が合わさったと思われる彗星の表面が、
ゴツゴツしている様子が明らかになっています。
“ロゼッタ”が8月16日に撮影した彗星。 白く囲んだ場所が“フィラエ”の着陸候補地。 2つの分かれた塊のうち、小さい方に3か所、大きい方に2か所ある。 |
そして、地形や表面の物質の科学的価値などを考慮して、
5つの着陸地点が候補になります。
彗星の頭部に位置する「J」地点。 |
第1候補となった「J」地点は、
直径が約4キロの彗星の頭部の中では、もっとも幅が広い部分に位置しています。
「J」地点の探査からは、彗星の始原的な物質を分析することができ、
彗星核の特質や、活動のプロセスの解明につながると期待されていて、
この場所を第1候補とする決定は、満場一致だったそうです。
第2候補となるバックアップ地点は、
彗星の体の部分にある「C」地点になっています。
今後は、“ロゼッタ”に搭載された航法カメラとOSIRISカメラの観測データを組み合わせ、
着陸地点の3次元高低差モデルを作成して、着陸に備えることになります。
彗星と地球との距離が遠いので、
“ロゼッタ”との間には長い通信タイムラグが発生します。
なので、着陸ミッション中の“フィラエ”や“ロゼッタ”と、
リアルタイムで通信することはできないんですねー
“フィラエ”は自律的に動作するようになっているのですが、
楕円形に広がを持つ着陸予定地点の中で、
ピンポイントに降りる場所を指定することは難しいことになります。
設計段階では、
“フィラエ”は多孔性の氷の表面からダスト状の地形まで検討されていて、
45度までの勾配にも耐えられるようになっています。
でも、降りた場所に岩やクレバスが存在し、
“フィラエ”の姿勢が安定しない可能性も考えられます。
また、活動中の彗星の表面からガスが噴き出して、
降下中の“フィラエ”の位置が変わってしまうといった懸念もあります。
“フィラエ”の着陸が成功すれば、
搭載した太陽電池が十分に発電可能な間は、探査ミッションを続けることができます。
彗星が太陽から2天文単位の距離まで接近する、
2015年3月末まではミッションを継続できるようですよ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます