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海があり生命も生存可能だった? 古代の金星は地球にかなり似ていたかも…

2016年08月20日 | 宇宙 space
夏には夕方の西の空で、ひときわ明るく光る宵の明星“金星”。

金星は地球の隣の惑星で、大きさや質量もほぼ地球と同じでなので、
「地球と双子の惑星」と呼ばれています。

誕生後、地球は生命を育む惑星になり、
金星は二酸化炭素に覆われ高温で、ほとんど水が存在しない過酷な惑星へ…

今の金星は約90気圧で表面温度が462度もあり、とても生命が存在できる環境ではありません。

でも、かつての金星の表層には地球の海水と同程度の水があったそうです。

今回、NASAゴダード宇宙研究所の研究チームが、
地球の気候変動予測に使われるコンピュータ・モデリングを応用し、
太古の金星の状況を推測。

すると、金星は誕生から20億年頃までは浅い海があり、
地表の温度は地球よりもやや低かったと思われることが分かります。

上空は大きな厚い雲に覆われて、太陽からの熱や放射線を遮っていたと推測しています。

NASAの科学者は、太陽光や金星の回転速度という要素により、
それぞれの環境が存在し得たと考えているようです。
金星には数十億年前に“水の海”が存在していた可能性がある。


生命が存在可能な環境

金星は、そのゆっくりとした自転により昼と夜が2か月毎に訪れます。

これにより金星では雨が発生し、それによってできる分厚い雲の層が傘のような働きをします。
そして、その働きにより、古代金星の温度は今の地球よりも数度低かったようです。

また古代金星の陸地は、地球の陸地よりも広かったと考えられています。

このことから、古代金星は生命の存在しうる環境だったと考えられます。

また、1980年代に金星を観測したパイオニア探査機も、
金星にかつて海があった痕跡をとらえています。


海の蒸発

金星は太陽に近いので、
海は蒸発し、水蒸気の大気をまとっていた可能性が高いことが指摘されています。

その水蒸気は、
若い太陽からの強い紫外線で水素と酸素に分解され、やがて二酸化炭素になり、
軽い水素は宇宙空間に逃げていくことになります。

そして、その二酸化炭素が温室効果をもたらしたことで、
今のような金星の姿になったということです。

では金星以外で水が存在する天体はあるのでしょうか?

過去に水が存在したと考えられる天体は複数存在しています。
でも、地球のように安定して水をたたえている天体は、まだ発見されていません。
 
ただ、土星の衛星タイタンが唯一、地表に安定した液体が存在する天体になります。
まぁー 川や海があることはあるのですが、液体メタンで出来ているのですが…


こちらの記事もどうぞ ⇒ 金星から水分を奪ったのは激しい天体衝突だった?


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