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小惑星に向けた航行段階へ移行。 小惑星探査機“はやぶさ2”

2015年03月16日 | 小惑星探査 はやぶさ2
JAXAの小惑星探査機“はやぶさ2”が、探査機搭載機器の初期機能確認を終えて、
小惑星“1999 JU3”に向けた航行段階(巡航フェーズ)へ移行したそうです。

これから2回に分けてイオン・エンジンの連続運転を行い、
今年の11月から12月ごろに予定されている、地球スイングバイに挑むことになるんですねー

“はやぶさ2”は、2014年12月3日に打ち上げられた後、
探査機に搭載されている機器の初期機能確認が行われていました。

そして3月2日に、
予定されていた機能確認や取得データの評価などが終わったので、
初期機能確認期間は無事終了。

3月3日からは、小惑星“1999 JU3”に向けた航行段階(巡航フェーズ)に移行しています。

今後は、今年の11月から12月ごろに予定されている地球スイングバイまでに、探査機に搭載されている4台のイオン・エンジンのうち2台による運転を、合計約600時間行うことになります。

運転は大きく2回に分けて行われ、
まず3月中に1回目として約400時間の運転を、
そして6月上旬ごろに、2回目の運転を行うとのこと。

これにより“はやぶさ2”は、秒速60メートルほど速度を増し、地球スイングバイに挑むんですねー

2003年に打ち上げられ、小惑星イトカワの探査を行った後、
2010年に地球へ帰還した“はやぶさ”の後継機が“はやぶさ2”です。

2014年12月3日に、種子島宇宙センターから打ち上げられた“はやぶさ2”のミッションは、
搭載された観測機器を使って探査を行い、また砂などのサンプルを採取して地球に持ち帰ること。

“はやぶさ2”による観測や、持ち帰ってきたサンプルを地球上で分析したり、
さらに、先代の“はやぶさ”や他の小惑星・彗星探査機が得たデータと比較することで、
太陽系の起源と進化や、生命の原材料を探求することを目指しています。

目的地の“1999 JU3”と呼ばれる小惑星は、
有機物や含水鉱物を、より多く含んでいると考えられている“C型”という種類の小惑星です。

先代の“はやぶさ”が探査した“S型”小惑星のイトカワと比べ、より原始的な天体だそうです。
地球から見た“はやぶさ2”の方向。

今年の11月か12月ごろに予定されている、
地球スイングバイによって速度を上げて軌道を変えると、
2018年の6月か7月ごろに目的地の小惑星“1999 JU3”に到着するんですねー

そこで探査活動を約1年半行い、2019年11月から12月ごろに小惑星を出発。
そして2010年の11月から12月ごろに地球に帰還カプセルを投下します。

カプセルは地球の大気圏に再突入し、
先代と同じオーストラリアのウーメラ砂漠に着陸することになっています。

また、探査機本体の方はカプセル分離後も航行を続け、
別の星の探査を行うことことなどが計画されているようです。
“はやぶさ2”と地球、太陽、小惑星“1999 JU3”の位置関係。



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