めずらしく、ルンルンでお仕事からおねいちゃんが帰ってきました。
揃って、晩御飯を食べながら
「お母さんは、お兄ちゃんは男だからいいけど、女の子はおうちの用事ができるようにならんとあかんよ、ていうたね」
びっくりしたおかあさん
「そんなこと、いうたおぼえないわよ。あんたの中には、いつも、いや~なお母さんがいるんやね」とハンパツしました。
「男やから、女やから、なんて、そんなこと、いうたおぼえないわ」とベンカイしました。
「でも、おうちの用事ができるようになってたら、看護学校だってやめんでもよかったのに。。」と、ヨケイナコトを言ってしまったのです。
おかあさんは、いつも、自分の考えが正しいと思っています。もし、間違えに気付いたら、その時、すぐに訂正するんだから、と。
”男だから、女だから”っていう言葉は嫌いなのです。本当に、そんなこと言った覚えはありません。
でも、賢いお母さんだったら、”そうだったかもしれないねぇ”なんて、一拍おいた事でしょう。そうして、彼女の心の中にある”お母さん像”を観察するゆとりを持っていたでしょう。
おねいちゃんの心の中には、おかあさんの嫌いな”お母さん”がいるようなのです。その”お母さん”は、お兄ちゃんばかり可愛がり、妹のわたしには、ちっともかまってくれないのです。
その”お母さん”を溶かして、やさしい”お母さん”を欲しているおねいちゃんなのに、実際のおかあさんも、未熟で、ああ、と後の祭りのことの、なんと多いことでしょう。
でも、なんだか救われたのは、ごちそうさまとプイと席をたって、お風呂からあがってきたおねいちゃんの顔がにこにこしていたことでした。寝そべっていたおねいちゃんの傍らに、ぼくはいつものようにくっついていました。
揃って、晩御飯を食べながら
「お母さんは、お兄ちゃんは男だからいいけど、女の子はおうちの用事ができるようにならんとあかんよ、ていうたね」
びっくりしたおかあさん
「そんなこと、いうたおぼえないわよ。あんたの中には、いつも、いや~なお母さんがいるんやね」とハンパツしました。
「男やから、女やから、なんて、そんなこと、いうたおぼえないわ」とベンカイしました。
「でも、おうちの用事ができるようになってたら、看護学校だってやめんでもよかったのに。。」と、ヨケイナコトを言ってしまったのです。
おかあさんは、いつも、自分の考えが正しいと思っています。もし、間違えに気付いたら、その時、すぐに訂正するんだから、と。
”男だから、女だから”っていう言葉は嫌いなのです。本当に、そんなこと言った覚えはありません。
でも、賢いお母さんだったら、”そうだったかもしれないねぇ”なんて、一拍おいた事でしょう。そうして、彼女の心の中にある”お母さん像”を観察するゆとりを持っていたでしょう。
おねいちゃんの心の中には、おかあさんの嫌いな”お母さん”がいるようなのです。その”お母さん”は、お兄ちゃんばかり可愛がり、妹のわたしには、ちっともかまってくれないのです。
その”お母さん”を溶かして、やさしい”お母さん”を欲しているおねいちゃんなのに、実際のおかあさんも、未熟で、ああ、と後の祭りのことの、なんと多いことでしょう。
でも、なんだか救われたのは、ごちそうさまとプイと席をたって、お風呂からあがってきたおねいちゃんの顔がにこにこしていたことでした。寝そべっていたおねいちゃんの傍らに、ぼくはいつものようにくっついていました。