ロック探偵のMY GENERATION

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ウクライナ侵攻と日本のツイッター…

2022-03-01 21:33:12 | 時事


一昨日の記事の続きです。


ウクライナ侵攻に関するネット上の言説を見ていてもう一つ気になったのは――まあこれも相変わらずなことではあるんですが――オンライン世界における冷笑文化です。

ツイッターを見ていると、戦争反対といったタグが出来ていて反戦の声があがっているわけですが、その一方で、冷淡なつぶやきも散見されます。
戦争反対なんていったところでなんの意味もないとか……
これに関しては、戦争反対といわなければもっとやばくなるだろうとしかいいようがありません。
実際問題として、世界中で反戦の声があがっていることは、それが各国の首脳や大企業などを対露制裁にむかわせ、プーチン大統領をかなり焦らせているように見えます。戦争反対の声をあげることは、決して無意味ではないでしょう。

あるいは……「意味がない」論とは別に、反戦の声に対して、いい人ぶるなよみたいな反応を見せる人もいるようです。
この無茶苦茶な戦争に反対することにさえ、そういう見方をしてしまうのか……と思わされます。
しかも、ネトウヨ系政治アカウントなどではなく、普通の音楽系アカウントがそういうことをつぶやいていたりする。これが、日本がどんどん衰亡していく理由の一端なのではないかと思えました。
戦争に反対するのに、別に難しく考える必要もないでしょう。
こんなどう考えても無茶苦茶な戦争にさえ、ストレートに反対といえないのか、と。

ここで、名曲を一曲。
カーティス・メイフィールドの We Got to Have Peace です。

Curtis Mayfield - We Got To Have Peace (Official Lyric Video)

 
 僕らは平和を手にしなくちゃ
 世界を生かし
 戦争を終わらせるために
 僕らは喜びを手にしなくちゃ
 心からの喜びを
 壊すことのできない強さとともに 
 
 みんなが聞いてるよ
 僕らの声をとおして世界は知るんだ
 ほかに道はないと

 子どもたちを救ってくれ
 なにもわからずにいる小さな子どもたちを
 彼らにチャンスを与えてくれ
 子どもたちを育て 世界を清らかにしていくチャンスを

 もしできるならば 隣人たちは
 互いに手をとりあい 善いことのために
 力をあわせるだろう 
 僕らみんなに等しいチャンスを
 それは、すばらしいロマンスさ

 死んでいった兵士をもし連れ戻すことができたなら
 彼はきっとこういうだろう
 僕らは平和を手にしなくちゃ
 世界を生かし
 戦争を終わらせるために
 僕らは喜びを手にしなくちゃ
 心からの喜びを
 壊すことのできない強さとともに 

たぶん冷笑系の人たちは、こういう歌詞を読んで生理的嫌悪感をおぼえるのだと思います。

まあ、中学生、高校生ぐらいであれば、所詮は偽善だろというふうに反発するのもわかりますが……そんなのは、せいぜい二十歳ぐらいで卒業してほしいな、と。
その感覚のままで年齢だけを重ねてしまった幼稚な大人たちが跋扈してしまっているのが、いまの日本の悲しい姿なんじゃないでしょうか。