今日3月28日は、「スリーマイル島の日」だそうです。
1979年のこの日、アメリカのスリーマイル島原発で事故が発生。
これは原子力発電史上最初に起きた重大事故として有名で、先日このブログで替え歌を紹介したクラッシュの「ロンドン・コーリング」も、スリーマイル島の事故を一つのモチーフとしていたりするわけですが……奇しくも、最近原発というものについて考えさせられることがいくつかありました。
ひとつは、ウクライナ侵攻。
この件では、戦時中という状況において原発が相当なリスクになることが示されました。
今日はチェルノブイリの周辺で山火事が広がっているというニュースもあって、この危機はいまも去っていません。
そして、国内では16日に発生した宮城県地震による電力受給ひっ迫問題。
これで、原発が稼働していたら……という話がでてきていますが、これは考え物でしょう。
あの規模の地震ならば原発も止まっていただろうし、原発がそういうイレギュラーなかたちで停止した場合、ほかの発電施設に比べて再稼働までの時間も長いため、事態をより深刻にしていたかもしれないと指摘されています。
そもそも原発には、解決しなければならない問題がいくつもあります。
安全性のこともそうですが、廃棄物を最終処分する術が定まっていない、海外の国や機関が方針転換することで大きな影響を受けるリスクなど……
今回のウクライナ侵攻の件は、そこに新たに深刻なテーマを付け足しました。
原子力発電はすでに技術としての寿命を迎えつつあり、別の技術にとって代わられる時にきている――というのが私の持論です。
ここでまたぞろ原発再稼働論にむかようなら、それは近代日本が繰り返してきた過ちをもう一つ増やすことになってしまうのではないか。そんな気がしています。