朝鮮半島をめぐる情勢が、大きく動いています。
私の予測は、いい方向にはずれてくれました。
以前このブログで、平昌オリンピック・パラリンピックが終われば米韓合同軍事演習がはじまり、ふたたび威嚇の応酬が始まるだろうと書きましたが、そういう事態は回避される見込みが出てきました。
この動きは、ひとまず歓迎すべきでしょう。
米韓が北朝鮮に対して“けん制”として行っていることは、実際には逆効果でしかない……とこのブログで指摘しました。
この数年間、北朝鮮が核開発・ミサイル開発を進めてきたのは、むしろ軍事的圧力をかけたがためとみるのが妥当です。
思い切って対話の方向にかじを切ったからこそ、いまの状況があるのだと思います。
ここで名曲を一曲。
マーヴィン・ゲイの What's Going On です。
父親たちよ
エスカレートしていく必要はない
だって 戦争は答えじゃない
愛だけが憎しみに打ち勝つことができるのだから
わかりあうための道を見つけなけりゃならないんだ
いま ここで
ピケット線 ピケットサイン
暴力で罰するのはやめてくれ
さあ 話をしよう
そうすればわかるさ
何が起きているのか
教えてくれ
何が起きているのか
何が起きているんだい?
エスカレートしていく必要はない
だって 戦争は答えじゃない
愛だけが憎しみに打ち勝つことができるのだから
わかりあうための道を見つけなけりゃならないんだ
いま ここで
ピケット線 ピケットサイン
暴力で罰するのはやめてくれ
さあ 話をしよう
そうすればわかるさ
何が起きているのか
教えてくれ
何が起きているのか
何が起きているんだい?
軍事的圧力は解決にならない。対話によってのみ事態を解決する可能性があるということです。それを“愛”と呼ぶかどうかはまた別の問題ですが……
軍事的圧力路線を続ければ、結局は実際に軍事衝突にいたるほかはない。そして、もし戦争となったら、その時点で全員が敗者。結局のところ、対話しか道はないんです。
当事者たちが、その“現実”に向き合った結果が、対話という方向性なのだと思います。
では、日本はどうなのか。
日本のみが、いまだに振り上げた拳を降ろすことができずにいるように見えます。
そしてその結果、蚊帳の外におかれるような形です。
もちろん、アクの強いメンツばかりですから対話の行方を楽観視することはできません。
しかし、繰り返しますが、対話しか道はないんです。
もし対話路線が挫折し軍事的威嚇路線に戻ったら、延々と互いの威嚇合戦が続き、北朝鮮が核攻撃能力をじりじりと向上させていくのをどうすることもできず、軍事衝突の危機に脅かされる日々が続くだけです。その先にはなんの展望もありません。
多少の困難があっても、この対話という方向に進んでいくべきです。