今日4月28日は、サンフランシスコ平和条約発効記念日ということです。
70年前、敗戦後の日本が主権を回復し、国際社会に復帰した日……
最近はずっとそうですが、こういった記念日が露宇戦争に結び付けて考えられてきます。
今日の場合は特にそうで……というのも、いまのロシアをみていると、まるでかつての大日本帝国だと思わされることがたびたびあります。
まあ戦争となったら子供じみた負け惜しみや強がりみたいなことをいうようになるというのは、どこの国でもあるんだと思いますが……それにしても常軌を逸している。
第二次大戦中に連合国側が日本に対して抱いていたのはこういう感覚なんでしょう。
これは、憲法で軍備をもたせないようにして戦争放棄ぐらい謳わせておかないと安心できない……というのも無理ないことです。
日本にそういう憲法ができたことに関して賛否はあるでしょうが……9条云々といったことは別として、日本がサンフランシスコ講和条約で国際社会に復帰したのは、大日本帝国との訣別が前提であるはずです。ここは、はっきりさせておいてもらいたいと私は思ってます。
私にいわせれば、むしろそっちのほうが重要です。
かつての大日本帝国の価値観とは完全に切れていて、戦前の日本を美化したりはしないし、ましてそこに戻ろうなどとは考えていない……ここさえしっかりしていれば、正直なところ正式な“軍隊”を持っているかどうかということはさして大きな問題ではない、と。
ところが、最近のいくつかのニュースをみていると、どうもその断絶が不十分らしいということが見えてきます。
大日本帝国を賛美し、そこに回帰したいと考えている人が、この国には少なからず存在しているらしいのです。
その崩壊から70年以上を経てなお……というよりも、むしろ時が経つにつれて増えているかもしれません。
この状況で、軍備増強論ばかりが声高に唱えられるのは、きわめて危険といわざるをえないのです。