福岡県の緊急事態宣言が、本日をもって終了することになりました。
福岡や関西などの6府県で、先行解除……
これはしかし、なかなか微妙なところで、福岡県民としても素直に宣言解除と喜ぶことができません。
新型コロナ感染者の新規確認数グラフをみると、下げ止まりの感があり、へたすれば来週か再来週ぐらいにも増加に転じるのではないかとさえ見えます。
いまの状態での先行解除は、せっかく収束しかけているところでもリバウンドを促すことになってしまうんじゃないでしょうか。
解除に前のめりになるのは、それがオリパラ開催の可否に関わるからだと指摘されますが……
そのオリパラでは、著名人ランナーの聖火リレー辞退が相次いでいます。要は、今そういうかたちで関与することがむしろイメージダウンにつながりかねないと見られているということでしょう。こんなにも祝福されないオリパラがかつてあっただろうかと思わされますが、政府の側は止めるつもりもなさそうです。というより、そもそも日本側に中止の権限はないらしいですが……
それにしても、オリパラを見据えての先行解除というのは、本末転倒でしょう。
いまこの状況でオリパラが最優先なのかということと、いま解除すれば、また感染拡大を引き起こし結局直前になってやっぱり中止というような事態を招きかねないという二重の意味において。
頼みの綱はワクチンということになるでしょうが、それがどの程度に進められるかも現段階では未知数。
ワクチン頼みの先行解除だとしたら、それはやはり、望み薄の楽観的見通しにすがりついて判断を誤り続けた旧大日本帝国の轍を踏んでいるような……
まあひとまず、来月以降の感染状況がどうなるか、注視したいと思います。