紫草(日本ムラサキ)の記

日本ムラサキの紫根は輸入品に頼っています。薬用また、染料として国産紫根の生産普及、流通を期待しています。

 日本ムラサキの種子「第三者による発芽検証」②

2022-04-10 14:45:57 | 日記
2、タッパー容器による発根試験
 発根試験の簡単な説明①〜⑪
①市販の育苗マットを使用し、温度コントローラーで温度制御しています。
②育苗マットの上に、発泡スチロールを置き、温度管理は発泡スチロール内部の底部を測定しています。
③温度管理設定は、20.5℃です。


④その中に、種子発根用タッパー容器を蓋密閉で設置します。3段重ねであり、最大6箱まで入ります。



⑤種子発根容器内に、シート(ティッシュ、ペーパータオル、メリヤス布等)を置き、水分を含ませます。
⑥違うサンプルを同時に入れる場合、種子が動かないように、凹のある布を使用します。


⑦発根を確認したら、発根種子を別の空きスペースに置きます。

⑧発根確認は、1日2回程度(朝、夜)です。
⑨発根種子は育苗ポットに移し変え、別の育苗マットで発芽させます。
⑩育苗ポットは温湿度が安定するように、タッパーケース内に設置しています。
⑪育苗マットの温度管理設定値は、17.5℃です。測定箇所はポット内の覆土表面です。
育苗数は現在、250株以上です。(3月24日)


3、ムラサキ種子発根率について(データ表)
染色工房(くるでーはっと) 佐藤五十五 様

   作成日   2022年4月2日   辻 靖彦
佐藤氏のムラサキ種子発根率について 2022年1月に佐藤氏から購入した日本ムラサキ種子の「発根率」は下記の通りです。
   ★管理温度目安:17~21°C
試料番号   試料数    発根数    発根率    培地    開始日      試験期間        条件等

     合計 400    230     57.5%

『下段の画像ご覧ください』綺麗な表を頂いたのですが挿入できませんでした。




★培地のシートとは「紙、布類」の事です。
★ジベレリン液は、成長促進剤です。使用したジベレリン液は「住友ジベレリン液剤」で、濃度は100ppmに調整しています。
★培地に布を使用する場合、事前に「キッチン ハイター(次亜塩素酸ナトリウム)」で殺菌処理しています。
→ホームセンターで古着(メリヤス)が「ウエス」として販売されており、その古着(メリヤス)を培地に使用したりしています。
★川砂を保管剤に使用する場合、篩(茶漉し)で異物を除去し、熱湯水で殺菌処理しています。
★購入したムラサキ種子500粒の内、残り100粒は、現在も乾燥状態で冷蔵庫にて保管中。


4、後続 発根確認の様子

ポットにて発芽、育苗中の苗

おわりに
今回、当ブログのショップサイトにて種子の購入者から、図らずも第三者による商品チエックを経たのではと感謝しております。
しかも、種子の発芽については初めての事にも関わらず明確なデータを集積され、結論を出されているのには驚きでした。
ご経歴の電気エンジニアの技術を駆使して、実験装置を製作されたのも当方の思考範疇を超えた取り組みも同様以上です。
電気分野から生物分野への思考範囲を広げての、緻密な作業と長期間の観察に感謝しております。

様々な現象結果について、仮説を立て数量化して原因究明に意欲をお持ちとお伺いしております。
辻 氏の今後の他分野に於けるご活躍を期待しております。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする