Toshiが行く

日記や趣味、エッセイなどで描く日々

キレが悪くなった!

2020年07月09日 05時00分04秒 | エッセイ

    いま一つの出足だ。福岡ソフトバンクホークスの話。
    打者が頑張ったと思ったら、ピッチャーが踏ん張り切れず逆転負け。
    逆にピッチャーが好投したら、今度は打者がさっぱり。
    どうも投打が噛み合わない。
                                           
やっと、負傷で出遅れていたエースの千賀が戻ってきた。
いきなり2点先制される不安な立ち上がり。柳田の同点2ラン、
さらに栗原のソロ本塁打でリードしたものの、浅村に同点本塁打を浴びた。
だが、3点取られたものの2回以降「徐々にボールにキレが出てきましたね」
との解説通り、何とか5回を投げ切り、柳田の決勝タイムリーで勝利投手となった。

    「ボールがキレている」とはよく聞く。どんなボールか感じはわかる。
    辞書的には「感覚、感度が鋭い」ということだが、
    素人目には「ボールがビュンと浮き上がるように早い」と思っている。
    だが、プロ野球の投手だった解説者に言わせると、
    「それだけではない」そうだ。
    プロの解説者にもそれを「こうだ」と定義するのは難しいという。
    それで、こんな模糊とした言い方をしている。
    「打者が目で見て、『捉えた』と思っても『捉えきれない』そんなボール」
    つまり、打者に錯覚させるようなボールということらしい。
                                       
また、「キレキレのダンスを披露する」、もっと強調して
「キレッキレッ」なんて表現する。
これは「動作が素早く、鮮やかなもの」と比較的わかり易い。
スポーツ選手も同様で、「体がキレている」と言えば、好調の証しとなる。

    歳を取ると、一様にキレが悪くなる。
    場合によっては泌尿器科の先生の厄介になる。
    新聞には「キレを良くする」薬の広告がでかでかと出ている。
    「キレているボール」「キレキレのダンス」などの意味合いとは
    まったく違う「キレ」であり、往年の輝くばかりの「キレ」が懐かしい。
    夜中に必ず何度か起きる。「キレ」がなくなれば、その回数も増える。
                                           

      いやはや、なんとも口惜しいことである。