いま一つの出足だ。福岡ソフトバンクホークスの話。
打者が頑張ったと思ったら、ピッチャーが踏ん張り切れず逆転負け。
逆にピッチャーが好投したら、今度は打者がさっぱり。
どうも投打が噛み合わない。
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やっと、負傷で出遅れていたエースの千賀が戻ってきた。
いきなり2点先制される不安な立ち上がり。柳田の同点2ラン、
さらに栗原のソロ本塁打でリードしたものの、浅村に同点本塁打を浴びた。
だが、3点取られたものの2回以降「徐々にボールにキレが出てきましたね」
との解説通り、何とか5回を投げ切り、柳田の決勝タイムリーで勝利投手となった。
「ボールがキレている」とはよく聞く。どんなボールか感じはわかる。
辞書的には「感覚、感度が鋭い」ということだが、
素人目には「ボールがビュンと浮き上がるように早い」と思っている。
だが、プロ野球の投手だった解説者に言わせると、
「それだけではない」そうだ。
プロの解説者にもそれを「こうだ」と定義するのは難しいという。
それで、こんな模糊とした言い方をしている。
「打者が目で見て、『捉えた』と思っても『捉えきれない』そんなボール」
つまり、打者に錯覚させるようなボールということらしい。
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また、「キレキレのダンスを披露する」、もっと強調して
「キレッキレッ」なんて表現する。
これは「動作が素早く、鮮やかなもの」と比較的わかり易い。
スポーツ選手も同様で、「体がキレている」と言えば、好調の証しとなる。
歳を取ると、一様にキレが悪くなる。
場合によっては泌尿器科の先生の厄介になる。
新聞には「キレを良くする」薬の広告がでかでかと出ている。
「キレているボール」「キレキレのダンス」などの意味合いとは
まったく違う「キレ」であり、往年の輝くばかりの「キレ」が懐かしい。
夜中に必ず何度か起きる。「キレ」がなくなれば、その回数も増える。
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いやはや、なんとも口惜しいことである。