黒澤明監督の名作「七人の侍」。
戦国時代の農村を舞台に、残忍な野武士の略奪に困窮した農民から
雇われる形で集まった7人の侍が、協力して野武士集団と死闘の末、
これを打ち負かしてしまうというストーリーだ。
この映画で黒澤監督の名声は世界的に高まり、作品も高い評価を受けた。
2018年にBBCが発表した「史上最高の外国語映画ベスト100」
では第1位に選ばれるほどの名作だ。
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さて、野武士集団との激闘の末、生き残ったのは7人のうち誰々だったか。
妙なことを思い出したものだが、結論を言えば、
7人を率いる浪人・島田勘兵衛役の志村喬、
勘兵衛に惹かれ勝手についてきた菊千代役の三船敏郎、
育ちの良い郷士の息子、岡本勝四郎役の木村功、この3人だった。
NHK-BSPで米映画「荒野の七人」をやっていた。懐かしい。
たまたまチャンネルをあちこち回していて行き当たったのだが、
その時はもう最後のクライマックスが間もなくだった。
言うまでもなく、この映画は「七人の侍」のリメイク版だ。
「七人の侍」が1954年、「荒野の七人」が1960年の作品。
「荒野の七人」は、舞台を西部開拓時代のメキシコに移して描いており、
あらすじは「七人の侍」とほぼ変わらない。
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黒澤監督作品をリメイクしたとあってか、
「荒野の七人」の出演俳優の顔ぶれがすごい。
ユル・ブリンナー、スティーブ・マックイーン、チャールズ・ブロンソン、
ロバート・ボーン、ジェームス・コバーン……等々、
それぞれが主演を張る俳優たちが顔を揃えている。
テレビは最後の戦闘シーンに入った。
激しい撃ち合いで、敵・味方ばたばたと倒れていく。
そこで記憶を呼び覚ます。またまた生き残ったのは誰々だったかだ。
志村喬と同じリーダー役のユル・ブリンナーは間違いないだろう。
あとの2人は、スティーブ・マックイーンとホルスト・ブッツホルツだった。
マックイーンが三船敏郎、ブッツホルツが木村功の役だったというわけだ。
怪しげな天気が続き、コロナウィルス感染者が急増しているとあれば、
おのずと外出自粛の気分になっていく。何とも重苦しい4連休。
たまたまのテレビに、ひと時を過ごしながら気を晴らしたのだった。