釣・食・感

釣行記録と釣魚料理、雑感等をつらつらと。

【釣】喜びに包まれながら現実に悩む (2020/05/29 ショウサイフグ 野毛屋)

2020-06-08 06:13:00 | 釣り
緊急事態宣言が明けて、2ヵ月振りに待ちに待った野毛屋さんへ。

野毛屋さんでは現在、感染防止対策として完全予約制にして半数の定員で営業している。
お客は余裕の釣り座で良いけど、宿は売上げ半減だから大変だ。
早く通常どおりに戻れますように。


(お久し振りです。)

自粛明け初の週末は同じように活動再開を待ってたお客で混むだろうからと、金曜日に休暇を取ったのだけど、野毛屋さんに5:10着で17番目。
コインパーキング確定の番手だ。

皆さん、前のめってますねー。


(海だー。潮の香りだー。)

今日のフグ船は勇治船長と健船長の親子2船出しだ。
実釣時間が下げ潮だから、釣り座は艫側から埋まっているところ、健船の左舷舳2番目をチョイス。

新型コロナ対策で宿には籠っていられないから、ご挨拶と受付けを済ませたら早々に船に乗る。


(潮はこんな感じ。)

晴れた空、そよぐ風。

船上での準備すらウキウキして楽しい。
何だか体に溜まって澱んでいたものがスーッと抜けていくような解放感がある。

やっぱり海は良いなー。


(青い海に青い空。気持ちいいー。)

半数にしてる定員一杯で定刻前に出船。

平潟湾を出て八景島シーパラダイスをかすめて東京湾を横断するクルージングがまた気持ち良い。

これですよ、これ。


(釣り日和だね。)

富津沖で釣り開始。
ショウサイフグはアンカーを打っての掛かり釣りだ。

仕掛けはカットウオンリーで勝負。
誘い上げ、誘い下げてゼロテンで待つ。
2ヵ月振りで誘いがしっくり来るまで時間が掛かるな。

潮止まりのスタートだから潮は動かず、
「型見たよ。」のアナウンスがあっても単発で続かない。


(気持ちいいー。)

お隣の舳の方がチラシ仕掛けでポツポツとショウサイを揚げてるものの、こちらは音沙汰なし。

アタリなく、エサも食われずでも海風に撫でられて竿を動かせるだけで満足ですよ。
いつか来るだろう、とのんびりと構えて誘い続ける。


(風景写真が続くね。)

そのまま、1時間、2時間が経過。

お隣さんは既に5匹くらい揚げてるものの、こちらは相変わらず音沙汰なし。
チラシ仕掛けの方が良いのか?

それでもそのうち来るだろう、と信じる誘いを続ける。


(移動中。)

ところが、動き出すだろう時間になっても潮は緩いままで一向に流れない。

代わりに活発なのがアカクラゲ。
度々誘いに違和感が出て揚げると、仕掛けにアカクラゲの触手がベッタリと着いてきて、いちいちティッシュで取り去るのが大変ですよ。

3時間が経過し、変化があったのはそのくらい。
フグからは何の音沙汰もないまま10時過ぎに富津沖を切り上げ、大貫沖に移動する。

この時はまだ釣りを出来る喜びに包まれて伸び伸びしていましたね。


(大貫沖。まだ風景写真が続く。)

潮は変わらず動かないまま。

それでも舳側のお隣さんはポツポツとショウサイを追加し、それを見てチラシ仕掛けに変えた左隣の方も型を見、更にそのお隣のフグ釣りは初めてだろう方も良型を揚げた。

並びで揚げてないのは自分だけだ。
マジか!?

こうなると釣りの喜びから一転、焦りが勝って来る。

誘い方を変え、ゼロテンの待ち時間を変え、仕掛けをチラシに変えようかとも考えたけど、そこはギリギリ僅なプライドで踏み留まる。

2ヵ月前に余って冷凍していたアカエビを使っていたのを、本日配られたものに変え、マルキューのエビプリを振り掛けアミノ酸を添加する。
オモリも色を変え、号数を変え、最終的にワインレッドの丸型6号まで落とす。

これまで伸び伸びしていたところが尻に火が着き、もはや現状を打破しようと必死ですよ。


(それでもまだ風景写真。)

それでも音沙汰なし。

偉そうに湾フグの釣り方をまとめたのに結果がこれか?
再開していきなりボウズを食らうのか?

潮流からすると不利な釣り座なものの、お隣さんは釣ってる。
誘いは悪くないはずなのに、ショウサイは何が気に入らないのだろう。
同じつもりでも、この2ヵ月でどこか釣り方が変わってしまったのだろうか?

焦りとともに頭の中はぐるぐると打開策を探る。

12時頃。

場所変えをしたところ、本日初の払い出しとなる良い潮の流れだ。


(良い潮だけど風景写真。)

すると、初めての触りが出ましたよ。

待ってましたと、すかさずアワセるもスカし、誘い下げからゼロテンで待つ。
ドキドキしながら竿先を見つめて、アタリにアワセるもまたもやスカ。

いるぞ、いるぞ。

斜に構えて集中して竿先を凝視。
竿先が揺れた瞬間に反応するとサクッときた!
腕を掲げて追いアワセをくれてゴリ巻きに移行、横走りしたのを引き戻しつつブチ抜いた。


(やっと12:03に1匹目。)

やっと型を見ましたよ。
長かったー。

しかし、ホッとしてはいられない。
ここで稼がねばならん、とすかさす打ち返す。

すると、間を置かずにアタリが出る。
アワセも決まって立て続けに3匹を獲る。


(食ってくれてありがとう。)

左隣の方に「調子が出てきたね」とお声掛けいただき、「ようやくですよ」と返せた。

本当に、ダメな時は全くダメで、ハマる時は立て続けってのがあるんだよね。

フグの気持ちは難しいのよ。


(再びの風景写真。)

結局、盛り上がったのはこの1箇所だけ。
その後はどの場所でも再び沈黙が続いた。

結果の釣果は4匹。
あの連チャンがなければ本当にボウズを食らっていたかもしれないな。


(捌き後の身欠きと白子。)

白子は3腹分が取れて高確率だ。

久しぶりのショウサイフグ釣りは苦戦を強いられたものの、楽しかった。
後半は焦りと悩みに苛まれたけど、改めて湾フグ釣りの難しさを教えられた。


(沖あがり。)

今季初の白子にありつけるのが楽しみだ。
釣りの方はまだまだやれること、精度を上げられることがあっただろう。

渋い状況にあっても、それを突破出来るテクを身につける必要がある。
まだまだ精進せねばなりませぬな。

・ショウサイフグ : 4
船中:0~12
小潮


🐡