今朝の散歩は〝うちの奥さま”と一緒だ。久しぶりいつもの散歩とは少し違う。なんだか楽しい。会話が弾む。
いつもの散歩は約1時間。距離にして約6㌔を歩く。だが今日は奥さまと一緒。少しだけコースを変えてみた。4㌔ほどの道のりだっただろうか。いつもと違う景色が目に入る。竹林のそばに来た時だった。ササの葉に絡む〝むかご”を見つけた。小さな〝むかご”が10粒ほどはついていただろう。
若い時から山登りが好きだった。九州の最高峰九重山や、祖母山、高千穂など九州の山は夫婦一緒にほとんど登った。熊本市内の西に立つ標高665㍍の金峰山の千回登山も目指したものだが、志半ばで挫折、達成することはできなかった。
秋の登山では必ずと言ってよいほど〝むかご”を探した。家に帰ってから〝むかご”ごはんをいただくのはとても楽しみだった。思い出はつきない。
二人の目の色が変わった。どこかに〝むかご”はまだあるだろう。と、朝の散歩がむかご探しに変わった。成果はあった。だが小さなむかごばかりで量も少ない。蚤の卵とでも言いたいほどの小粒もある。
果たして”むかご”ごはんはいただけるだろうか、心配しながら朝の楽しい散歩は終わった。