午前7時56分、与党の強行採決で「共謀罪法」が成立した。戦前の治安維持法の怖さを子供心にも知らされた世代。この法律に恐怖を感じるのは私だけだろうか。胃が痛くなってくる。
それにしても与党の国会運営。法案審議では、法案をめぐる多くの疑問点や対立点が解消されないままに、付託した委員会採決を省略する「中間報告」の奇策を使い、数の力で押し切り強行採決する。民主主義の基本を踏みにじる行為とはいえないだろうか。
マスコミ各社も、また、この与党の横暴に無頓着すぎる。
「共謀罪法」の採決をめぐり、激しい攻防が繰り広げられた夜から朝にかけて、テレビ放送された番組の主流はお笑い番組。与党に忖度しているかのような番組編成ともいえる。
今国会は18日に閉幕する。もりかけ、かけそば、その他もろもろ、多くの疑惑の残るこの国会。国会閉幕を急いだのは、総理が聞きたくない「政府を私物化したのではないか」という世論の動向だったのだろうか。