ことばは、言霊(ことだま)といわれます。昔から、良い言葉を発すると良いことが起こり、不吉な言葉を発すると凶事が起こるとも言われています。
ところで、最近の国会審議の模様を見ていると、年末に発表される流行語大賞にそっくり当選しそうなことばが続出しています。それも国民の代表者である代議士諸子や「加計学園」疑惑をめぐる官邸や自民党〝最高レベル”の方々が、国会で発する言葉です。
「怪文書みたい」「忖度して」「印象操作」「げすの勘ぐり」「私人として」「自民党総裁として」「新聞を見れ」等々。人を食った言い方、相手の二の句を封殺する高圧的な物言い。軽々しい言葉の数々の連発に国民は唖然とし、うんざりです。
声に出した言葉は、まして国会での発言は、現実の事象に対して何らかの大きな影響を与えるものだということをご存知ない方が、たくさんいらっしゃいます。
「加計学園」疑惑については、多くの国民が疑念を抱いています。疑念をはらすため、安倍総理がいますべきは、憲法53条に基づく野党の要求に応じて、速やかに臨時国会を開き、自らや昭恵夫人に向けられた疑問に一つひとつこたえることです。
憲法53条には開催期日の規定がないことを理由に、開催しないとする与党自民党の姿勢は、1強の驕りそのものだと言えるのではないでしょうか。