脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

歯科心身症。

2014年06月21日 15時36分42秒 | 精神障害
昨夕、うつ病の母が突然に前歯の付け根が痛いだのと騒ぎ出した。すぐ
近所に歯医者があるので連れて行ったが、相当に痛いらしく待合室でも
我慢できず叫ぶので困った。痛い部位に麻酔をかけてから、レントゲン
検査をしたが、さほどの病変もないかのようで、何らかの神経障害だろ
うから歯医者では治療しかねるという話で、鎮痛剤を貰って帰った。

母は歯医者で麻酔が効き始めると、最初とは別の歯が痛くなってきた、
頭が痛いだの言い出した。このヒトは、うつ病というより心身症なので
ある。原因もないのに、歯や歯茎等口の中が痛む、義歯や入れ歯に著し
い違和感が起こる等々は、「歯科心身症」とか「口腔心身症」というの
だそうである。

歯科心身症は文字通り、心身症が歯や口の中で発生する神経性の病気で
ある。専門医には「診療歯科」というのもあるそうだが、通常診察は、
精神科か神経科、心療内科になるのだろう。私も軽い口腔心身症になっ
た経験があるが、歯科医はこの痛みの治療は専門外だと診てくれず、こ
の病気についても、ほとんど説明してくれなかった。

私の場合は、痛かった箇所とは別の場所に虫歯があり、それを治療して
貰ったら歯科心身症の症状は治ってしまったのだが、母の場合どうした
ものかと思案してた処、最近はうつ病が軽くなっただので、抗うつ剤を
飲まないでいたらしく、数日前にも強い頭痛が起こり、昨日は強い歯痛
である。三環系のアナフラニールを一日三回服用するように勧めた。

抗うつ薬とは、気持ちの落ち込みを高める作用の向精神病薬と思われが
ちであるが、抗うつ薬でもとりわけ、三環系とSNRIには、「除痛」
という重要な効能がある。うつ病から発する神経障害で頭痛等が起こる
ことがある。抗うつ薬には、そのような神経系統の乱れから発する痛み
を取り除く効能も備わっていることは、あまり知られていない気がする。

神経性障害の痛みには、ロキソニンやカロナール、ボルタレンのような
一般の消炎鎮痛剤では、効果は限定的のようである。母も最初、歯医者
で処方された鎮痛剤(ロキソニン)があまり効かなかったので、アナフラ
ニールを飲ませたのだが、テキメンに痛みが無くなったそうである。

うつ病で、頭痛・歯痛その他体の痛み等の不定愁訴がある方は、抗うつ
薬(三環系かSNRIが良いと思う)を止めてしまわず、うつ症状の治療
のためではなく、神経性障害(疼痛)の治療薬として、抗うつ薬をキチン
と飲むこと、或いは、リリカのような神経性疼痛用の治療薬を試すこと
をおススメしたい。





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