脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

壁画を描く。

2010年01月16日 19時25分03秒 | 近況
昨年10月頃から家中の模様替えをしてきて、最後に残った場所が
風呂場であった。白壁の薄汚れを掃除してみたが真っ白にはならない。
すっきり綺麗にするには色を塗るしかない。シルキーグリーンとシルキ
ーブルーというかなり薄い緑と青を塗ってみた。が、かえって安っぽく
見えてきて、どうしても気に入らない。

そこで、思い切って絵を描くことにした。
と言って私は、絵を描く趣味はないし、遊びで描くことさえ20数年ぶり
である。意欲はあるが自信は余りない。どうにか形にはなるだろうと思
い取り掛かり始めた。

風呂の壁は、四面あるが横続きの二面の壁、畳で三畳半位の面積に何か
描くことにした。壁面には少し凹凸があり、ザラザラした砂地質なので
塗料の付き具合が極めて悪い。素人のペンキ絵なので、あまりニュアン
スのある絵は出来なかろうと思い、漠然と空・山・海か湖を表現してみ
ようと試みた。

しかし、綿密な構想もなく何となく塗ってしまい、出来の悪い暗い抽象
画になってしまった。何しろ使える基本色は青・緑・赤・白・黄・黒・
茶の水性塗料である。色を掛け合わせたり薄めて使うのだが、思い通り
の色が出ない、水で薄めた塗料は、非情にも壁面を色の雫となって次々
と流れ落ちてしまう。

風呂場の壁に絵を描くことがこんなに時間が掛かる難しい作業だという
ことを知らなかった。考えが甘すぎた。キャンパスが大きいので、ハケ
ではなくローラーで塗ってみたが、面に凹凸があるのでうまく均質な同
一色が付いてくれない。ハケで塗り足すと新たなムラが出来たりする。

絵全体の構想も思い付きでやっていたので、遠近がデタラメになってし
まい、空の水色を塗って雲を浮かべた処で、その下に描くつもりの湖は
どこから水なのか、空もどこまで奥行きのある空なのか、そんな基本的
な描法があやしくなってしまい、考えてみたら私は風景画は苦手だった
ことを今頃思い出した。

絵がうまくいかないことは、私には非常にストレスである。
評価される程出来の良い絵が必要ではないのである。
空と水と山が何となく感じられれば、それで可なのであるが、
高校の美術の時間に、遠近法がヘタクソだった己の技量を忘れていた。

そんな流れで、今年一年かけるつもりで、
描法の研究と試行錯誤を繰り返し、
土曜の午後あたりは、風呂場で壁画描きをしようと思ってます。


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