脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

森友問題:口利き(忖度)とその隠蔽、或いはその暴露。

2017年03月25日 20時18分06秒 | 雑談
森友学園問題で国会中継を観ていた。証人喚問に立った渦中のヒト:籠
池理事長の、極めて落ち着き払った物腰や発言には、天晴な感がした。
勿論山師っぽく怪しいオッサンだが、かなり追い込まれている割には、
自然体を保ち口調に物怖じがない。この人物、やはり只者ではない。
(証喚への手土産か、証拠のFAX文書が出てきたのには、驚いた。)

翌日国会では、総理大臣自ら、自分の妻と私人(籠池夫人)とのメールの
やり取り文面まで読み上げ、火消しに必死であった。総理の妻が地雷を
踏み、野党から追及を受ける。総理も自分の政権をというより、妻を懸
命に擁護し守ろうとするかのようで、こんな国会攻防戦も珍しかろう。

野党各党から、安倍総理・稲田大臣(ときには金田大臣)が叩かれ追及を
受けていたが、とりわけ共産党は追込み巧者で、同党・小池議員や民進
党・福山議員あたりがTV画面に映ると、私は手元でやっていることを
中断しTVに釘付けとなった。悪い奴は一体誰だと、一般庶民にはまる
でエンタメ国会である。

国会劇場には与野党以外にも、官僚という人種の出番がある。佐川(財
務局長)氏という官僚の方は、何度何を尋ねられても立て板に水の答弁
を成すが、建前や外形を語っては実質を何も語らないという風で、お見
事な官僚さんである。このヒト、毎度答弁を終える刹那、不快を鼻であ
しらう口吻が残り、思わず人間味の一端が覗くのにも、苦笑させられる。

前任者である財務官僚二名が、参考人招致で答弁していたが、何も喋る
気がないのは明らかで、嵐の過ぎる空模様でも眺める心持ちだろうか。
事実を知る者も責任も、寧ろ前任者の二人にあるのに、主な行政答弁の
受け応えは、言い訳上手な「佐川任せ」かのようである。

此処までくれば、安倍総理夫人にも証人喚問を、という声が高くなる。
夫(総理)としては、妻をそんな立場では絶対に国会に呼びたくはないだ
ろう。総理夫人は勿論私人であるが、準公人である。この当たりの法整
備・慣例整理も必要だが、総理夫人という肩書で活動するのなら、公に
申し開きすべき事案には、何らかの形でそうすべき責務はあるだろう。

だが今の段階で、総理夫人に証人喚問まで必要なケースかどうか、私は
判然としない。夫人に問い質して、森友問題の真実の何が得られるのか。
100万円を学園に寄付したかどうか、講演料に10万円を貰ったかどうか、
そんなことは余白の問題であり、国有地の格安取得や学校法人認可に、
どんな政治力の関与がどうあったのかという核心を明らかにするに、夫
人の証言がカギになるとは、余り思えない。

森友問題は全てが、安倍総理及び安倍総理夫人の威光への過度の忖度(
鴻池議員事務所まで一部関与していたから)で、発生した問題なのだろ
うか? VIPへの忖度は分かるが、忖度だけで8億円も国有地が安く
なることは、通常考えられない。誰か有力議員等の、直接の口利き圧力
が介在したとしか思えない。私の勝手な憶測だが、政権・行政側も発覚
を恐れて証拠となる公文書を破棄する位の、大物が関与しているのでは?

これらの舞台裏を一番知っているのは、おそらく籠池理事長なのだろう。
「神風が吹いて」交渉事が急に進捗しただのととぼけているが、経営す
る幼稚園は破綻、新規学校建設も頓挫で、巨額の債務と自ら詐欺罪の汚
名も被り、身から出たサビにせよ、氏なりに怒り心頭ではあろう。

衆参両院の国会で並み居る議員を前に、何ら臆せず喚問に応じ疲労の顔
色も見せない籠池氏である。まな板の上のコイにされるがまま引き下が
るとも思えない。普通、証人喚問に呼ばれれば、一言世間をお騒がせし
てと平身低頭を示すものだが、このヒトはそうではなかった。坦々と自
分に非がないことを述べ、世間話でもする口調で大阪府知事が悪いと吹
いたりと、つくづく心臓の強い方だなぁと感心させられた。

タフでしたたか、自分に必要な人間関係を築いては、操るに巧みな籠池
氏のようである。何か今後を予測展望した戦略もあるのだろう。例えば
野党を利用して更に政権を揺さぶり、与党と駆け引きし、有利な取引を
引き出す算段中とか‥。次のカゴイケ爆弾を炸裂させる準備中だろうか?

暴露テロリズムか、はたまた、覚悟の自爆か知れずも。
(こんなことなら、言論テロ準備罪の検討も必要か?)
有権者国民よ、甲子園ばかりでなく、
春の国会劇場にも、熱き眼差しを向けよう‥。













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