脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

零細赤字企業の経理処理

2008年11月22日 23時49分30秒 | 近況
今、十数年ぶりに「法人税」の勉強をしに、短期講習に通っている。
私もウチの自営業の経理をしているので、法人税申告書の別表がアレ
コレと様変わりしていることには気づいてはいた。
「特殊支配同族会社」やら「業務主宰役員」なんて言葉が出てくる。

非上場の中小企業のほとんどは身内で株を持ち合う同族会社である。
法人税法は、このような会社の社長で高い給料(役員報酬)を取っている
方々にある種の計算方式で、会社側に課税する仕組みを採っている。
ここでは詳述できないが、給料の一部を損金不算入とするものである。
(大雑把だが、年収800万円以上の社長は要注意のようである。)

今、私が問題にしたいのは、零細な万年赤字法人である。

ウチの場合がそうなのだが、現金が不足すると「社長借り入れ」を起こ
すという経理手法はよくあることである。だが、年々累積して一千万位
になり、その社長が死亡したら、社長が自社に貸し付けたこのお金は、
金銭債権として相続財産としての課税対象となるわけである。

親の経営している零細赤字会社が一千万も払える訳がない。
赤字会社で青色申告適用であれば、欠損金の繰越控除が可能である。
会社がその社長から借り入れをした金銭は、商事債権として5年で時効
である。だが時効の援用という手続き、社長借入金のうち5年を経過し
た分について、「時効なので返済しません。」と通告する必要がある。

そうすると会社側にはこの借入債務につき、「債務免除益」という利益
が税法上では認定され、法人税の税率(最低22%)で利益に課税されて、
税金を納めねばならなくなるが、赤字の累積も多いはずなので、青色欠
損金の繰越控除を経年で当てて、相殺し得るケースも多いと思われる。

今期末からこの処理をした方が良いのではなかろうかと、現在思案中で
ある。何か、この手で問題があるか、税理士さんと相談しようと思って
いる。こんなことをして、急に税務調査でも入られたら、困る、弱る。


青色申告の特典の適用を受けるには、基本として帳簿類が整ってないと
いけない。が、私は伝票も切らないし、仕訳帳もなしで経理ソフトで
決算をやってしまっている。青色の適用要件に「仕訳帳」が明記されて
いるが、何故、伝票については要件の記載がないのだろうか?

とにかく、仕訳帳を過去七年分は用意する必要があるが、諸般の事情で
私のパソコンから、過去四年分のデータが消えてしまっている。
仕方ないので、四年分のデータを元帳を基に再入力せねばならない。
なにせ伝票さえ切ってない、仕訳の摘要欄もイイカゲンな調子である。
仕訳帳を作るためだけに、四年分の経理データを入力するなんて、、。

小規模会社の決算は、極論すると領収書と通帳のコピーがあれば、
出来てしまう。(現金売上があれば、その記録も必要だけど。)
だから、つい手抜きで決算書まで作るが、帳簿類が不備のまま‥。
経理データが残っていれば、それでも可であるが‥。
楽をし過ぎた天罰かなぁ。

もう一つ、経理を適正に日常処理していることを証するために、
手書きの金銭出納帳も七年分作成しておこうと思う。
これは元帳の「現金」を書き写せば済む。
姑息だが、「社長借り入れ」による帳尻合わせが事後ではなく、
その都度の必要に応じた処理によることを示すためである。

税務調査が入る可能性(長年、来てない。)も、
そろそろ考えておく時機かもしれない。用心しとこう。



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