脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

最悪の原発事故:電気文明がみせた悪夢。

2011年03月19日 12時04分48秒 | 社会時評
大地震、巨大津波、原発事故、停電、避難する40万の人々‥。
東北地震発生から一週間経過した。TV・ラジオは平常番組に移りつ
つある。今日は暖かい春の日が差し町は静かである。

今、本当の現実は何処にあるのか?
現実とは、3Dテレビが4Dになった虚構の時空なのかとでも、思い
たくなってくる。何を平和ボケしたことをと、想いを振り払ってみる。

電気を落としたスーパーでは、相変わらずの品薄で、トイレットペー
パーやティッシュがない。食パンと米は少し出回ってきたようだ。
パック牛乳と450gのヨーグルトがなかった。乾電池も相変わらずない。
電気も物資も、被災者・被災地が優先されるべきなので、この程度の
不便は我慢すべし。

だが‥、原発事故の終息はいつ頃なのだろうか?
一ヶ月後か、二ヵ月後か、半年か、誰も明確には答えてくれない。
40万もの人々が、電気も暖房も乏しい、中学校の体育館等の、暗く
冷たい床で、満足な食事もないまま寝起きしているのである。
そこには老人も子供も病人もいる。こんな大規模な不幸をもたらす
原発を田舎町に押し付けて、首都圏とは成立しているのである。

今回の東北大震災は、事前の想定を凌駕する大規模災害であり、
不運無常としか言いようがない。が、地震・津波は天災だが、
原発事故は人災である。責任論はさて措いて、こんなに大量の被災民
の衣食住をどうやって面倒をみていけば良いのだろう。
戦時中のように、親戚がある方々には疎開を勧奨すべきかもしれない。

福島第一原発から東京までは約250キロ。だが、東京は安全圏かと
言えば、今後の放射能の影響はどうなのだろう? 移動するなら電気
や物資の面では関西方面が安心圏でベターだろう。

放射線被爆については、三基の原子炉の建屋天井壁が空いているのだ
から、外界に放出される放射能濃度は高くなる一方で、人体・土地・
海と放射能汚染は進むだろう。福島産の農作物・海産物は、当面は
市場価値なしともなりかねない。復興経済にもマイナスである。

今もって私には、日本でスリーマイル島並みの原発事故が起こるとは、
悪夢を見ているようである。「まさか」の事態である。
本当に、現実に、起こってしまったのか!と驚愕するばかりだ。

原発は安全である、耐震設計がされている、ECCSという緊急停止
システムがある、そう聞かされてきたが、事故が起きたら、水を撒くか、
逃げるしかないような、人的統制が不能の文明利器は、将来的には、
段階的に廃棄すべきではないか、と思う。

今や、我々の電気文明社会のあり方全般を見直すべき時期である。
原発の恩恵は大きくとも、事故が発生した際の、人的被害や社会的な
大混乱等を思うと、「脱原発立国」をこの国のかたちとして議論して
いくべき時機ではないだろうか。






最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。