政治被災：一億総茹でガエルの巻。

暑くなってきた。慢性睡眠障害なので、気だるい。
ブログの更新も、つい怠り勝ちになる。

今週の国会、内閣不信任案の採決、総理辞めろの大合唱は、
不快指数を上昇させてくれた。総選挙だのという話も出て、
唖然としてＴＶ中継を見ていたが、総理の首は、
皮一枚残して、何とか繋がっている格好である。

菅辞任の仕掛人は小沢一郎だろうが、小沢氏の狙いは政界再編なのか、
どうして今そんな政争を仕掛けたがるものか、震災復興の利権でも
絡んでいるものか、今の状況に、正体不明な黒幕政治家である。

菅直人というヒトも段々と判りにくくなってきた。名誉欲で現職に固執
しているのか、ナンなのか？　官界や経済界との関係を立ち回るのが
下手すぎということで、辞めろコールに行き着いたのだろうか。


３・１１被災からまもなく３ヶ月だが、政治も世の中も「日常」への
回帰願望が強まってきて、被災の相変わらない現実に、眼を合わせない
ようになってきてはいまいか。

避難民10万人と放射能飛散という現実は、今尚続いているのである。
原発事故や放射能情報は、いつまでも真実が隠され、誤魔化されで、
震災復興も瓦礫処理さえ進まない、仮設住宅の建設も遅れている等々、
いいかげん一般国民も被災国民も、茹でガエル状態である。

熱湯の中に落とされたカエルは、大慌てで外に飛び出すが、
ぬるま湯にカエルを入れて、湯の温度を上げてゆくと、
カエルは異常事態に気が付かなくなり、茹で上がって死んでしまう。

ぬるま湯のような曖昧な原発・放射線情報、ぬるま湯のような被災対応
と東電処理の対応、そんなことばかりやってると、
日本人は長々と放射線に被曝している内に、茹で上がって死んじまうぞ。


原爆被曝には「ブラブラ病」というのがあった。
ラブ・ラブ病なら平和だが、放射線被曝により体調不良が常態化して、
物事への意欲も失せてブラブラして過ごしてしまうという類の病である。
原発事故から半年後あたりに顕著になるかもしれない。

日本人は、疲弊を重ねて、頑張れなくなる。
誰も頑張れるヒトが、この国からいなくなる。
国民を尊重しない国なら、滅んでも構わない。
人々の命と健康、生活を滅ぼしてはならない。