脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

大きな千円札の話。

2010年02月20日 10時13分05秒 | 近況
過日、海外へ行く友人Aの頼みで、荷物運びを手伝った。
一緒に地下鉄で茅場町まで乗り、箱崎のエア・ターミナルまで歩き、
空港行きのバス乗り場まで付き添った。

ターミナル・ビルの両替ボックスでAは円をドルに替えて、そのおつり
から二千円を私にお礼として下さったのであるが、ビンボーな私は、
遠慮もなく有難く頂戴致し、そして二枚の札を重ねて折ろうとして、
ン?ということになった。二枚の札のサイズが異なるのである。

どちらの千円札も手触り感は同じ、印刷の具合も透かしも異状はないが
左下角を重ねて合わせると、下の札が上の札より、上側と右側に1~2
ミリ弱はみ出すのである。

てっことは、どっちかはニセ札? ということで私もAも持っている千
円札を出して比べてみたら、サイズは小さい方の札と全て一致した。
このやや大きな札は本当にニセ札か?とアレコレとアラ探しをしたが、
どこまでも本物と変わらないように見える。

札の判別がつかないまま、バスが到着したので私は、札を小銭入れの
ポケットに差し入れて、Aを見送ってから、帰宅の地下鉄に乗った。

電車に揺られながら、札の件を思い浮かべていた。
千円札が偽造札の場合、こんなに精巧に作っておいて断裁サイズだけ
間違う間抜けな犯罪者っているものか? という疑問。
これはきっと財務省の印刷局が不良札のチェック漏れから市中に流失
した一枚なのではなかろうか、という結論に達した。
であれば、価値ある珍品である。

一方、これが偽造札とすれば、巨費を投じた国家規模の極秘プロジェク
トでも組まなければ、在野の個人・組織では作成不可能であろう。
一応、警察に届け出る義務があるのだろうが、私やAの素性から入手経
路その他、調書作成に付き合わなければならないだろう。

その場合、確か千円札は交換してくれて、犯罪捜査協力費として五千円
くれるはずだったと思うが等々、そんなことを頭に浮かべつつ、小銭入
れに入れたまま日を過ごすうちに、私はこの件をすっかり忘れてしまい
いつの間にか使ってしまったようである。

帰国したAから電話があり、あの札、知り合いで是非現物が見たいとい
う人が多いのだけど、どうした?と訊かれたが、「ない。使った。多分
近所のスーパーか、コンビニでタバコ買った ‥‥ 」と伝えると残念が
っていたが、今から思えば、うっかりしていた。取っとけば良かった。

しかし、日本の紙幣というものは、何らかの条件が加わると大きくなる
ものなのだろうか? 
私は試しに、千円札にアイロンをかけてみた。パリパリしてきてスルメ
のように反り返ってくるが、サイズは不変。
次に、札を水で濡らしてアイロンをかけてみたが、1ミリ位小さくなっ
たようにも思えたが、よくよく合わせて見ると、やはりサイズに変化は
起こらないようだった。

どうも札とは、紙のサイズを人為的に大きくは出来ない代物に思える。
新聞やTVでも、こんな札の流出報道は、未だ聞いてないのだが、
果たして、あの千円札は何だったのだろう?


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