日本のマスコミは日本人に受けることしか考えていないようだ。先月29日に行われた日露共同記者会見でTBSの記者がプーチン大統領に対してロシア批判を交えた質問をした。私は、これはヤバイと思った。案の定プーチン大統領は不快感を隠そうとはしなかった。
日本人が最も知りたい北方領土について尋ねることは日本のマスコミとしては当然の義務だが、その質問にロシア批判を混ぜるべきではない。これは相手を怒らせるための質問だ。国内での馴れ合いでの記者会見しか知らないから外交の微妙さを知らないのだろう。
国内でなら際どい質問も許されている。それが国益=国民益に適っているからだ。しかし外交の場での際どい質問は相手国の国益を損ないひいては自国の国益をも損なう。
自国にとって有利な主張はたとえ偏っていても国内では支持される。私のように「平和条約を締結して国境が確定するまでは軍事支配が有効」と考えるのは少数派であり、決して強硬には主張しない。だから彼は自分を正義の味方だと信じ切っていた。
ロシアにはロシアの正義がある。既に支配している領土を手放そうとすれば国民による批判は免れ得ない。プーチン大統領は敢えて火中の栗を拾おうとしている。それは領土よりも日露関係の改善のほうが長期的には国益に適うと考えているからだろう。
国民の声があれば怖くないと思うのは偏狭な考えだ。相手国も自国民の利害を背負っている。外交が国益と国益がぶつかり合う場所だと理解していればあんな質問をすることは無かっただろう。
一世一代の晴れ舞台だと思って張り切ったのだろうが、独善性を世界に晒すことになってしまった。多分エリート社員だろうとは思うがこんな赤っ恥を晒してしまったのだから今後どう処遇されることやら。
日本人が最も知りたい北方領土について尋ねることは日本のマスコミとしては当然の義務だが、その質問にロシア批判を混ぜるべきではない。これは相手を怒らせるための質問だ。国内での馴れ合いでの記者会見しか知らないから外交の微妙さを知らないのだろう。
国内でなら際どい質問も許されている。それが国益=国民益に適っているからだ。しかし外交の場での際どい質問は相手国の国益を損ないひいては自国の国益をも損なう。
自国にとって有利な主張はたとえ偏っていても国内では支持される。私のように「平和条約を締結して国境が確定するまでは軍事支配が有効」と考えるのは少数派であり、決して強硬には主張しない。だから彼は自分を正義の味方だと信じ切っていた。
ロシアにはロシアの正義がある。既に支配している領土を手放そうとすれば国民による批判は免れ得ない。プーチン大統領は敢えて火中の栗を拾おうとしている。それは領土よりも日露関係の改善のほうが長期的には国益に適うと考えているからだろう。
国民の声があれば怖くないと思うのは偏狭な考えだ。相手国も自国民の利害を背負っている。外交が国益と国益がぶつかり合う場所だと理解していればあんな質問をすることは無かっただろう。
一世一代の晴れ舞台だと思って張り切ったのだろうが、独善性を世界に晒すことになってしまった。多分エリート社員だろうとは思うがこんな赤っ恥を晒してしまったのだから今後どう処遇されることやら。