俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

無知

2013-05-24 09:31:57 | Weblog
 韓国の中央日報に「広島・長崎への原爆投下は神の懲罰」という記事が掲載された。評価は主観の世界でありどう評価するかは個人の自由だ。従ってどんなに悪意に満ちた論評であろうとも認められるべきだろう。
 しかし記者は無知を恥じるべきだ。彼は広島で朝鮮民族の同胞2万人が犠牲になったことを知らないからこんな記事を平気で書けるのだろう。当然、広島に韓国人原爆犠牲者慰霊碑があることも知るまい。彼の理屈に従えば、たまたま日本にいて犠牲になった朝鮮人も神の懲罰を受けたということになる。改めて問いたい「2万人の朝鮮人は神の懲罰を受けたのか?」と。
 私は頻繁にマスコミ批判をする。主な理由は彼らが不勉強だからだ。特に理系情報でしばしば見受けられる初歩的な知識の欠如には呆れざるを得ない。決して最新情報を要求するつもりは無い。せめて高校の教科書に載っている程度のことぐらいは理解をした上で記事を書いて欲しいと思う。
 個人の怠慢である日本の記者と比べれば、韓国の記者には同情できる。彼は知らなかったのではなく知れなかっただけだ。韓国では酷く偏向した歴史教育がされているので正しい知識を持つ機会が無かっただけだ。彼は韓国の誤った歴史教育の犠牲者だ。むしろ韓国とは違って教育も学問も自由な日本にいて、この記事に対して朝鮮人犠牲者2万人という事実についての問題提起をしないマスコミや政治家・文化人の無知を咎めたい。理系は苦手であろうとも、文系の社会常識を身に付けることは公の立場にいる者の責務だろう。広島市民なら小学生でも知っていることを知らなかったということを恥じるべきだ。