私の癌に対する放射線治療は、1回2グレイで30回行われる予定だったが、食道と肺を隔てる壁に穴が開いて肺炎の症状が現れたために24回で中断された。私としては許容限度まであと6回あるのだから肺炎治療後での再開を希望したが拒絶された。治療を諦めさせられた私に可能な選択肢はステント装着による延命策しか残っていなかった。これは窓の修復を諦めてベニヤ板でその場凌ぎをするような苦渋の選択だ。今更ではあるが治療の経緯を総括しておきたい。
①放射線治療は有効・・・全く効果の無かった抗癌剤治療のすぐ後で主治医はステントの装着を勧めた。私は危険を承知で放射線治療を希望した。結果的には、食道と肺を隔てる壁に穴を開けてしまったが、固形物をある程度食べられるまで回復できたことは全治療中で唯一とも言える成果だった。
②中断の妥当性・・・心情的にはあと6回だけ可能だった照射を全うしたかったがその効果は限定的で副作用は重大だっただろう。仮に限度一杯の60グレイまで照射しても完治することは無く、食道と肺の間の穴が拡大していただろう。
③ステントの装着・・・麻酔薬で眠ってしまったために自分で確認できなかったが、装着はスムーズだったらしい。放射線で癌を小さくした上での装着だから無理をせずに済んだし小さくなった分だけ寿命も伸びただろう。肺に穴を開けてしまったがステントで蓋をするからどうということも無かろう。
ステントを装着してから嘔吐をしなくなったが、食道には常に不快感がある。気のせいかも知れないが軽い痛みが付き纏う。この痛みは鎮痛剤で簡単に抑えることができるが極力生身の体で耐えたい。
④無駄な抗癌剤・・・抗癌剤による治療のために2度入院したものの効果は無く副作用だけが今も残っている。抗癌剤治療のためにほぼ2か月を浪費したことも勿体ない。抗癌剤抜きで、放射線治療からステント装着というコースが一番良かっただろう。他の治療法がハイリスクであるためにローリスク・ローリターンと思われる抗癌剤治療が広く行われているが、実際はミドルリスク・ローリターンなのではないだろうか。癌の治療効果の検証は難しいが、私には精神病・成人病と並ぶ無駄な薬物療法と思える。結果の検証が難しい地震予知研究に山師が集まるように、効果が分かりにくい医療においては怪しい治療方法が温存され易い。
①放射線治療は有効・・・全く効果の無かった抗癌剤治療のすぐ後で主治医はステントの装着を勧めた。私は危険を承知で放射線治療を希望した。結果的には、食道と肺を隔てる壁に穴を開けてしまったが、固形物をある程度食べられるまで回復できたことは全治療中で唯一とも言える成果だった。
②中断の妥当性・・・心情的にはあと6回だけ可能だった照射を全うしたかったがその効果は限定的で副作用は重大だっただろう。仮に限度一杯の60グレイまで照射しても完治することは無く、食道と肺の間の穴が拡大していただろう。
③ステントの装着・・・麻酔薬で眠ってしまったために自分で確認できなかったが、装着はスムーズだったらしい。放射線で癌を小さくした上での装着だから無理をせずに済んだし小さくなった分だけ寿命も伸びただろう。肺に穴を開けてしまったがステントで蓋をするからどうということも無かろう。
ステントを装着してから嘔吐をしなくなったが、食道には常に不快感がある。気のせいかも知れないが軽い痛みが付き纏う。この痛みは鎮痛剤で簡単に抑えることができるが極力生身の体で耐えたい。
④無駄な抗癌剤・・・抗癌剤による治療のために2度入院したものの効果は無く副作用だけが今も残っている。抗癌剤治療のためにほぼ2か月を浪費したことも勿体ない。抗癌剤抜きで、放射線治療からステント装着というコースが一番良かっただろう。他の治療法がハイリスクであるためにローリスク・ローリターンと思われる抗癌剤治療が広く行われているが、実際はミドルリスク・ローリターンなのではないだろうか。癌の治療効果の検証は難しいが、私には精神病・成人病と並ぶ無駄な薬物療法と思える。結果の検証が難しい地震予知研究に山師が集まるように、効果が分かりにくい医療においては怪しい治療方法が温存され易い。