*初めて勝ちゃんのお墓参りに
勝ちゃんが亡くなってから今年の9月で23年になるけれど、私が彼の死を知ったのは21年前。報せを受けていながらそれを知るまで2年近くかかったのには、詳しく言えない複雑な事情があるのだけれど・・・。
お葬式にも行けなかった、お墓参りもせず1年9ヶ月も過ぎてしまった、と知った時の絶望感はとてつもなく大きかったです。しかし、彼の死を知らずに2年近くも普通に過ごしていたのだと思うと、実感も曖昧で、なによりも「受け入れたくない」という気持ちが強かったかもしれません。
以来、毎年命日のたびに「今年こそ…」と思ってはどうしても行けずに21年も経ってしまいました。
お彼岸の入りというタイミングで、普段なら私が誘われるはずのないイベントが、それも鶯谷で開催されるというのは「もういい加減行ってくれば?」という、まるで何かに導かれているかのような因縁を感じました。
親族でもない者が他人様のお墓にお参りして写真をネットに晒すなんてどうなの?という気持ちもありました。
が、勝ちゃんのパパは「出来るだけお墓参りには来てほしい。ファンの人たちがいつまでも忘れずにいてくれれば、勝彦に2度目の死はないということだから」と言っていたし、この記事を見てお墓を訪れたいと思ってくれる人がいれば嬉しいです。
新しいお花と猫に囲まれた墓前に立つと、勝ちゃんが今もたくさんの人たちに愛されていることが伝わります。
「ご自由にお使いください」というメモとお線香がはいったケース、生前の特集記事が掲載された音楽雑誌と、お墓参りに訪れた人が自由に書き込めるノートとペンが。
日付を見ると、ほとんど間を空けずに書き込みがありました。
墓石側面に「中川勝彦 ここに眠る」、左の石碑には「この思い また逢えるまで さあ風にのれ 勝彦」と刻んであります。
『千の風になって』が聴こえてきそう。。。
「やっと来られたんだ…」という万感と、「どうしてもっと早く」という後悔が入り交じり、お線香が真っ白な灰になるまでただただ泣きました。誰もいなくてよかった( ;∀;)
今はなんというか、生まれ変わったように清々しい気持ち。
勝ちゃんありがとう。また来るね。
常在寺墓地(谷中5-2-25)
中川家のお墓は、手桶などのある水場のドアを開けて裏墓地へ入り、左奥左側にあります。