なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

わが家はクマゼミ王国

2021-07-27 05:23:05 | 植物

先日、クマゼミの羽化の様子を投稿しました。→コチラ
で、その後ですが、梅雨明け前の断続的に大雨が降る中、次々に羽化が続きました。
毎朝庭を見ると、抜け殻や翅を乾かす姿が・・・



 

もう翅は乾いているよでうですが、じっとしています。


庭のアラカシやナツミカンの木には、みるみるうちに抜け殻が増えてきます。
同じ葉っぱに2つ付いていることもしばしば。
目に見える範囲だけでも、10個以上付いていました。
中にはムクノキの上の方に付いているのもあり、相当なパワーで幼虫が登って行ったと思われます。
 
 
 

クマゼミは大型の南方系のセミで、主に東海以西の太平洋側を中心に生息します。
まるで熱帯のような京都では、午前中に街路樹や公園で鳴くセミはほぼ全部クマゼミと言ってもいいと思います。
(先週末、久しぶりに天ケ瀬に散歩に行き、午前中にミンミンゼミが鳴いているのを聞いて感激しました)

こちらのセミ、塀のど真ん中で翅を乾かしており、非常に目立ちます。
(最初の写真と同じ個体です)


しばらくして見に行くと、成虫が動いて別の場所に止まっていました。


そのあとまた見に行くと、可哀そうに翅が折れてしまい、そのまま乾いたため動けなくなっていました。
目立ちすぎて、誰か触ったのでしょうか。
ついには、地面に落ち、アリの餌になってしまいました。

こちらは羽を乾かしている間に大雨が降って、あえなく絶命。


でも元気に羽化したクマゼミたち、どんどん鳴きはじめました。
ナンキンハゼで鳴く。


鳴く。


お尻をすごい勢いで降って、全力で「シャアシャア」鳴きます。
一匹でも相当な音量。
それが何匹も同時に鳴くのですから、聞いているこちらが難聴になりそうです。
ナツミカンで鳴く。



こちらのクマゼミ、昔はそれほどいなかったのですが、最近やたらと増えました。
生態をしらべてみたら、成虫は卵を樹皮に産み付けるそうです。
そして、幼虫が孵ると、地面に下りて、土を掘って潜り込みます。
根から出る液を栄養に育ち、何年もかけて地上に出てきたのが、前にご紹介した幼虫。
それが羽化して翅が乾くと、上の写真のように木の上で鳴きはじめます。
寿命は3週間から1カ月程度だそうですので、この鳴き声は8月中旬頃まで聞かれます。
クマゼミは体が大きくて地面の掘削力が強いので個体数が増えたのでは、という説もあるそうです。

最後に、近くの団地のケヤキの木で見かけたクマゼミ。
夥しい数の抜け殻があちこちに付いていました。
これはほんの一部。


そして羽化したてのクマゼミです。緑の翅が綺麗・・・


ちなみに、クマゼミは午前しか鳴きませんが、午後になるとまた別のセミの鳴き声が聞こえてきます。
これは昔ながらのアブラゼミ。
クマゼミに押されてすっかり影が薄くなりましたが、まだまだ健在のようです。
木の上の方で鳴くので、姿を捉えることはできませんでした・・・

【撮影:2021/7上旬~中旬 宇治市】

コメント (10)
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