ベルのきもち

日常のささやかな幸福感を書いていきたいと思います。

アメリカミステリー『凍てついた墓碑銘』

2014-08-28 09:48:58 | 本の紹介
byナンシー・ピカード。宇佐川晶子訳。早川書房。

17年前の吹雪の深夜、カンザス洲の片田舎、スモール・プレーンズの牧草地で全裸の少女の遺体が発見された。
その遺体が村でたったひとつの診療所に運びこまれ・・・
当時ハイスクール卒業を控えたミッチはガールフレンドの家で、衝撃的な光景を目にする。
動転して家に帰ったミッチは判事の父親に自分が見たものを話す。
ところが両親から信じられない仕打ちをされる。家を追いだされ、卒業を待たずに遠くの町の学校に追いやられた。
町の者はミッチが見たことは誰も信じないだろうし、もしかしたら彼が少女を殺したと疑われるという理由で。
両親はミッチから学校も友達も生まれ育った町も何もかも奪った。
それから17年後、ミッチの当時のガールフレンドだったアビーが吹雪のなか、認知症を患っていたミッチの母が凍死しているのを見つける。
アビーの脳裏にミッチが何も言わず自分のもとから去って行ったあの夜の記憶が蘇り・・・
あのころなにが起きていたのか、17年前に亡くなった少女の身元を調べようと・・・