オジンベッドを根城にし、オジンが部屋に入ってくれば大喜びで舐めまわす。
夜遅くなれば早く寝に行こうと催促、そして長~いフミフミ、寝位置の奪い合い。
トイレに行けば待ってましたと飛び込んで来て、足舐めまわしに撫でての催促。
人前(猫前)ではやらないけど、そんな存在が無性に愛おしい。
ちび太は文字通り、自分に一番近い猫でした。

ちび太の様子が変わってきたのは先月の終わり頃。
まず根城をオジンベッドからオバン部屋(ベッド)に変えた。
あれっと思ったけど、オバンベッド下の住猫となったケンを見張るためかなと。
(困ったもんだ。でもケンがリビングにいる時間が増えたかな。)
夜も寝に来なくなった。あのロングフミフミも、寝場所とり合戦もなくなった。
布団の中で、哀し気な声で鳴きながら暗がりを彷徨うちび太の声を何度も聞いた。
そのうち、ちび太は夜もオバンベッドでオバンと一緒に寝ていると知った。
あれだけ夢中で飛び込んできたトイレにも来なくなった。
そして数日前ちび太を抱いた時、決定的な変化にようやく気付いたのでした。
赤ちゃん抱っこすれば喉を鳴らして手や顎を舐めてきたちび太。
だがその時は、「きききっ」と不快そうな声をあげて逃れようとした。
(間違いない。ちび太は自分を避けているのだ。)
心当たりは、もちろんあった。

ちび太の前々回の記事(11/10)で、ちび太は怒ってもわからない猫と書いた。
ケンを執拗に追い始めたちび太をどうやって止めるか、悩んでいた頃だ。
ちび太が追い始めればケンは必至で逃げる。「ダメッ!」くらいではちび太には効かない。
ケンを追うちび太を追い、ケンと離れさせてからちび太に言い聞かせた。
当初は逃げもしなかったちび太、そのうちコタツの中に隠れたり棚上に逃げたり。
明らかに「オジンどうしちゃったの?」と戸惑っている様子だった。
普段は平穏に見えても、抱けばあの不快そうな声で逃れようとするのでした。

ここまでくれば、どんなアホ保護者だってさすがにわかる。
というよりこのアホ保護者(自分)は、ここまで来なきゃ気付かなかったのだ。
あれだけ肝に命じて自戒していたニャーへの仕打ちと同じことを、またやってしまったのです。
もちろん手を出したりはしていない。でも、声を荒げたり部屋に閉じ込めたり・・。
ちび太にはわかったのです。ケンのことじゃなくて、オジンが変わったことを。
そして自分は最も大切なもの、ちび太との信頼関係を壊してしまったのでした。
「ちび太はニャーほど鋭くないから・・」などと思ったのが間違いだった。
そもそも猫には第6感のようなものがあって、人間以上に人間のことをよく見ているのです。
撫でようと近寄れば寄って来るけど、捕まえようと近寄ればさっさと逃げる。
猫と暮らしていると、そんな経験よくあります。
言葉じゃない。彼らはこっちの心を直接読み取るのです。特に、緊張すれば必ずバレる・・。
いよいよ今年も年の瀬になりました。
来年はちび太との関係修復から始めます。
反省は年内に。いや間に合ってよかった。急遽の飛び込み記事でした。

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