先日、ダイフクの耳から採取した組織の検査結果を聞いてきました。
外部検査機関の仰々しい報告書を渡された。
しかし内容的には、新しい情報が何もなかった。
その場でダイフクの耳組織を顕微鏡で見た先生の言とまったく同じだったのです。
「悪性の可能性が高いので、確定するためには病理検査をして下さい。」
そう言われたので、外部の専門検査機関への依頼を承諾したつもりだったのに。
先生の診断では心もとないだろうと謙遜して、専門機関での検査を勧められた?
まあそれはそれとして、問題はその後の話。
先生の行った検査は「針吸引検査(FNA)」と言って、生検(病理検査)とは違うらしい。
病理検査をするには耳を正常な部分で切除して提出する必要があると言う。
いやはや、それが困った。
ダイフクは高齢のため去勢手術を断られた猫。理由は麻酔のリスクが高いからでした。
しかし耳を切除するとなると麻酔が必要。
なので癌が確定した後に最後の手段として耳を切除する、という話だったはずなのに。
切除して見なければ癌だとわからない? う~ん。
実は最近同じようなことがあった。夏前に切除手術した妻の腫瘍の判断です。
お腹の腫瘍の組織をとって検査した結果は「良性と推定されるが断定はできない。」
腫瘍を切除した後、病理に回して検査しないと断定はできないと。
結局病理検査の結果は担当医と同じで、良性か悪性かはわからずじまい。
そのため転移の可能性について後日検査することになったのです。
要は"断定"と言えばそうなってしまうけど、推定判断が診断結果ということなのだ。
最近のダイフクはリビングにいい場所を見つけました
その時はダイフクの耳切除に関して即答できませんでした。
先生は猫耳の扁平上皮癌についていろいろ教えてくれた。
耳が先端部分から欠けていき、しまいには頭から顔へと進行する。
最後には骨が浮き出て、見ていられないほど凄惨な状況になると。
実はわが家にも経験があるのです。
かつて文太というワンコがいて、その子が晩年鼻の扁平上皮癌になった。
進行が早く、診断結果が出たときはもう手術不能の状態。
そのうち鼻の骨が浮き出て、褥瘡で腰や手足の関節部分の皮が剥け肉が削げ・・。
痛み止めが効かないのか毎晩悲壮な鳴き声を上げるので、夫婦交代で寝ずの看病をした。
「頑張れ」などと言えない、回復する見込みのない病気。
一方文太の気力と生命力は感激するほど、そして悲しすぎるほど強かった。
半年間の闘病の後、文太は17才で旅立ちました。
食べ物が喉を通らなくなって、最後は見かねた担当医の提案で安楽死を選んだのです。
若き日の文太 (左はテツ)
先生からはダイフクの今後を判断するためのいろいろなアドバイスを頂きました。
中でも重要なのは耳異常の進行速度に関する観察。
ネットで調べると、この癌は進行が速いとか遅いとかいろいろ書いてあって混乱する。
予後数か月という記載が多いけど、何を基準にしているのかが曖昧だ。
とりあえず、ダイフクの過去写真をチェックして耳の先端の変遷を調べました。
ダイフクの前記事で、保護時耳先にかさぶたがあったと書いたのは自分の勘違いでした。
みうの耳先がそうだったので、それが脳裡に焼き付いていたのかもしれません。
保護したときのダイフクの右の耳先は少し欠損して、その内側に黒ずんだ部分があった。
汚れと間違えるほどの小さなシミだ。
その黒ずんだ部分は今年の6月になってもあまり変わっていません。(下写真②)
10月の出血はその黒ずんだ部分からによるものです。(下写真③)
血糊で見難いけど、傷口(旧黒ずんだ部分)の大きさはやはりあまり変わってない。
下写真④は、10月出血した時にできたかさぶたや血糊が取れた時の様子です。
実は一昨日また出血して、今は耳先の欠損部分を含めた大きなかさぶたになっています。
ダイフクの耳先:左より①昨年10月保護直前②今年6月③10月3日④11月16日
③と④は出血後の写真で血糊がついて見難い。患部の大きさは②と同程度に見えた
①の時点で耳先端にわずかな欠損あり。患部は先端よりやや内側にある .
さて、これを見てどう判断するかです。
上の写真④などはネットで見る猫耳扁平上皮癌の写真と酷似しています。
患部広がりの進行速度に関しては、先月の出血でそれ以前と較べるのが難しくなった。
ただ、出血したこと自体が間違いなく進行していることの現れだろう。
幸いなことに、耳先の場合は癌の進行が滅茶苦茶早いというわけではなさそうだ。
(上記写真を見ての自分勝手な推測です。)
外科的な切除手術ができるうちに、麻酔のリスクについてもう少し調べてみたい。
何事にも即決判断というのがどうしてもできない自分は、現在心の準備中です。
本日のダイフクの耳:先端部分の患部と赤い点々は血が飛散したものです