猫の視力は人より劣るけど、動体視力や暗視能力は逆にはるかに優れると言われています。
聴力は人の8倍。聞こえる音の範囲(周波数)も人の数倍、しかも音の方向まで正確にわかる。
人の数十万倍と言われる嗅覚については言うまでもない。
つまり猫が感じている世界は、人間には計り知れないということです。
察知能力や予知能力、あるいは第六感を持つと言われるのもきっとそのせいに違いない。
実際、猫たちがわれわれ人間の気づいてないことに気づいていることは間違いない。
さらにあの身体能力に行動力。それこそ神出鬼没でとてもじゃないが追跡できない。
一緒に暮らしている愛猫でさへ、保護者の知らない世界を持っているのです。
そのことを、嫌でも認識させられる場面にたまに遭遇したりする。
今回の話の舞台・SCの少し奥にある三角草むら(境界が三角形に出っ張っている不利用地)
写真左:店の方から見る(その先に公園丘陵を望む) 写真右:反対側より(その先に遊歩道の桜並木が見える)
もう1ヶ月ほど前のこと。
ちょくちょくSCからの外出を続けるココが、その日は朝からずっと不明だった。
そんな時は何度かSC周辺を探して回る、自分の数少ない運動の機会でして。
午前に2度、まだ戻って来ないので午後2時を過ぎてまた捜索に。
SC外には見当たらず、店裏から150mほどSCの奥にある三角草むらへと向かった。
擁壁に沿った遊歩道と公園丘陵の入口広場に面したSCの変形不利用地だ。
ココレオやモドキも、ちょくちょくこの草むらに訪れるところを目撃していた。
三角草むらにココはいなかったが、何とモドキがうろうろしていた。
(え、こんな時間にこんなところで・・。) 久々のモドキとの遭遇でした。
写真を1枚、と思いつつ見上げた先の光景に驚いた。
何と擁壁上のフェンスの上にココがいたのです。
ココはこっちを一瞥するとフェンスから中に飛び降りて、一目散に店へと駆けて行った。
振り返ると、モドキもどこかへと消えていた。
いろんな思いが頭をめぐりました。
モドキはココを追い詰めようとしていたのか。
逃げ場に窮したココが、フェンスを乗り越え擁壁の外側に落ちたとか。
何故上れたのか。見下ろすとその部分は擁壁の傾斜が少し緩く、グリーンネットが貼ってある上にしっかりした蔦にびっしりと覆われていた。
左:ココが上にいたフェンス=最初の写真(右)のフェンスと同 (フェンスの向こうに見えるのは丘陵の麓)
右:フェンスの上から見た擁壁(グリーンネットと蔦で猫なら上がれそう)
それからは店にいた2匹、しばらくするとまた三角草むらに向かった。
何とか阻止しようとしたが、特にレオが意地でも向かっていく。
さすがにココは遠目に見守る中、レオが草むらに入っていった。
モドキの臭いがするのだろうか、やがて草むらで姿が見えなくなった。
と、いきなりバッと飛び出てきたレオ、一目散に店方向に駆けていった。
(モドキが中にいるのかな。)
今度はその様子を見ていたココが恐る恐る草むらの中へ。
そしてまったくレオの再現、バッと飛び出すや一目散に逃げて行った。
その方向をよーく見ると、いました。枯草の陰からモドキがこっちを覗いていたのです。
その後夕方になると、2匹はまたまた三角草むらへ。
モドキは既にいなかったけどそのまましばらく待機してました。
2匹にとって、モドキは怖いけど気になる存在なんですね。
左:草むらに隠れていたモドキ 右:草むらから店に戻るココ
店ではいつものほほんとしているココレオ。
でもそれはほんの一面。実は危険と隣り合わせ波乱万丈の生活を送っているようだ。
家で暮らす猫ちゃんも同じ。保護者が寝ている間に彼らの世界に入り込む。
今回も、たまたまそんな出来事に遭遇してしまったことでいろいろ考えさせられました。
まずココがいとも簡単にフェンスを越えたこと。
ココがフェンスの上にいた場所は、かつてチビが助けを求めて下にやって来た場所でした。
で、あの感動(チビ救出劇)が記憶に蘇ったこと。
それにモドキ。実は自分はこの2ヶ月ほど、店ではモドキに会っていません。
週1か週2で顔をだしてきたけどいずれも自分が非番の日ばかり。
しかも最近は来てないようだし、モドキの影がどんどん薄くなっているのです。
それらのことは、改めて記事にしていくつもりです。
店ではのんびりムードのココレオだけど・・