17日午前6時45分ごろ、静岡県島田市川根町の線路内で、大井川鉄道(同市)の列車が倒木の影響で倒れてきた架線柱に衝突する事故があり、乗客1人が軽傷を負った。同鉄道と静岡県警が詳しい原因を調べている。

 島田署や同鉄道などによると、千頭発金谷行きの2両編成の普通列車が家山駅から約450メートル北のトンネルを抜けた際、架線に倒木が引っかかっていた木製の架線柱1本(高さ8メートル、直径30センチ)が倒れてきた。運転士がブレーキをかけたが間に合わずに衝突し、列車のフロントガラスと右側のガラスが破損したという。

 事故当時、乗客36人と男性運転士1人の計37人が乗車していた。消防によると、70代女性が耳にけがをして病院に運ばれ、10代の女子高校生も体調不良を訴えたが、いずれも命に別条はないという。

 同鉄道によると、16日に運行した際は倒木はなく、架線柱に異常はなかったという。金谷―家山間については運行を継続するが、家山―千頭間は終日バスで代行輸送する方針。11時52分新金谷発SL機関車急行列車「かわね路1号」は新金谷―家山間に限って運行する。