昨日、EUがイランとの原油取引停止(禁止)を決定した。こういうことをいうと怒られるかもしれないけれど、正直なところ、なんでイランが核を持ったらダメなのという感じである。客観的にみて、イランはそれほど不良国家ではない。まぁ、それは置いておいて、日本にとっての一番な問題は、EUの経済制裁に対抗してイランが示唆したホルムズ海峡の封鎖である。日本の原油の90%がホルムズ海峡を通って日本にやってくる。そこを封鎖されたら、日本の経済は簡単に終わってしまう。
もし、本当に封鎖することになれば、アメリカはイランと戦争することになるに違いない。アメリカはそれを回避しようとしている感じではなく、むしろ戦争したがているように見える。日本を太平洋戦争に誘導したように。イランはそれを当然読み切っている。だから、封鎖の可能性は低い。
本来、このニュースがトップにくるべきなのに、一応報道はされているものの扱いは小さい。不思議だ。
いま、日本の原子力発電所は停止している。その代わりに火力発電がフル活動している。そのため、余分な原油が必要になっている。原油の輸入が増えれば増えるほど、日本の富が外に流れる。消費税を上げるか上げないかの議論が虚しくなるくらいの金額である。原油が高騰すれば電気代もあがる。物流のコストが上がれば、物が高くなる(通常のインフレとは違う)。
私はいわゆる原発推進派ではない。だが、原油を使った火力発電を使い続けることは難しい。天然ガスを利用したり、他の電力に切り替えなくてはならない時代がかならず来る。
原発を止めるのもひとつの方法である。ただ、それ以外のエネルギー開発が急がれる。危機は創造性を高める。だから、原発をやめてしまってもいいのかもしれない。だが、一時的には厳しくなる。