アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

稲武産の桑の葉と菊芋のお茶

2013-03-12 10:13:07 | 稲武のモノ・コト・ヒト・バ
   先日どんぐり横丁に行ったら、稲武の小澤商店のご主人が、自社製品の桑の葉と菊芋のブレンド茶の宣伝をしていらっしゃいました。

    前から気になっていたこのお茶、彼に勧められてはじめて飲みました。商品になっているのは2種類あって、ひとつはそのまま急須に入れて熱湯を注げば飲めるティーパックタイプ。もうひとつは分包タイプで、こちらは粉すべて飲めるようになっています。私がいただいたのは、この分包タイプです。

    ちょっとだけ緑茶の味がして、なかなかいい感じです。全部飲めるというのもいい。

    稲武は昔、養蚕農家がたくさんあり、桑の木もあちこちにあったようで、私宅にも何本も栽培種の桑の木が自生しています。どこかから種が飛んできて、ほうっておくとどんどん大きくなって邪魔になるほど。以前も桑の葉茶をよそで試飲したことがありますが、けっこうおいしい飲み物です。自分でも作りたいと思いながら、果たせないできました。

    桑の葉茶は最近わりに見かけますが、小澤商店のこの商品は、菊芋とのブレンドという点がおもしろいアイデアです。菊芋は、イヌリンという水に溶ける食物繊維が豊富だというので、最近急速に脚光を浴びているとか。稲武ではあちこちの家で作っていて、漬物にするだけでなく、てんぷらや炒め物にしてもおいしいと聞きます。私はあまり食べなれていませんが、てんぷらは確かにおいしかった。うちの敷地内にも、どこかから種が飛んできたのか、たまに数本花が咲いているのを見かけることがあります。

    漬物屋さんの小澤商店は、漬物に使う菊芋を他にも使えないかな、と考えてお茶にすることにしたのだそう。そして、菊芋も桑の葉も、体にいいし稲武で豊富に取れるものなので、ドッキングさせたとのことです。

    私は結局、ティーパックタイプのものを買いました。粉もすべていただけるほうが体にはよさそうですが、ティーパックなら、何度も熱湯を注いで飲める、と思ったからです。

    緑茶に比べて苦みがほとんどないので、子供でも平気で飲める味です。一包みで500ml分。2煎めはたぶん薄くなるだろうから、より濃くなるようにとおもって、パックを破って、中身をポットにあけました。そのとき、ふと、「あ、この葉っぱや芋の出がらしをそのまま何かいれて食べたら、粉末タイプと同じようにイヌリンがもっと摂取できる!」と思いつきました。

    ご飯に炊き込もうかとか、佃煮にしようかとか考えましたが、結局マフィンを作ることにしました。

    できたのが、こちら。

    バターも牛乳も卵も使わないマフィンです。砂糖も極力押さえました。かわりに自家製塩麹でおかずパン風にしてみました。少し入れすぎたので辛くなりましたが、けっこうおいしい。あとを引きます。桑の葉の野生味と菊芋の固さがアクセントになっています。レシピは以下のとおり。実際に作ったのものを若干改良したレシピです。

    中力粉(薄力粉)200g 全粒粉 40g てんさい糖 大さじ3 アーモンド粉20g
    ノンアルミベーキングパウダー 小さじ3 
    塩麹 小さじ1~1.5(漫画「おせん」の作り方による塩麹。一般の塩麹の2倍の塩分です。詳しくはこちらを)
    豆乳 220gほど 菜種油 40g
    桑の葉と菊芋のお茶の出がらし 1パック分(水分があるので、豆乳の量と調節して下さい)
    *粗糖、塩麹の量は加減して下さい。
    
    豆乳と菜種油をボウルに入れ、泡だて器で泡が立つほど強く混ぜます。そこに、塩麹と出がらしを入れてさらに混ぜます。粉類をすべてふるいいれ、油をぬった型に入れて、温めたオーブンで焼きます。焼き温度は、私のガスオーブンでは、180度15分、160度10分で、ほぼ適当な焼け具合になりました。

    卵やバターが入っていないので、表面はかりっとしています。最初、豆乳を泡が立つほどよく混ぜるという方法は、最近手に入れた、「バターを使わないかんたん焼き菓子の本」(うのさちこ著・主婦と生活社刊)で知りました。はっきりはわかりませんが、泡立てると、ふっくら焼けるような気がします。

    使った材料のうち、アーモンド粉だけは外国産なので、今度はエゴマや国産ゴマに替えてコクを出してみようと思います。そのときは、粉を増やすか、豆乳をもっと減らすかしたほうがよさそうです。

    京都にいた頃、宇治茶の産地で、地元の主婦たちのグループに取材したことがあります。彼女たちは、お茶の出がらしをいろいろな料理に使っていました。そこでいただいたのが、緑茶の出がらしの佃煮でした。緑茶の苦みを砂糖やみりんの甘味で抑え、けっこう食べられるものに変身させていました。

    桑の葉なら、苦みが少ないので、緑茶の出がらしより楽に料理に応用できるのではないかと思います。今度このブレンド茶を淹れた後は、オーブンの低温で乾燥させて味をつけ、ふりかけにしてみようと思います。
   
コメント
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