一度だけ染め講習にお越しくださった方から、「藍がたくさん収穫できたのでよかったら送ります」という、うれしい連絡をいただきました。もちろん、「ぜひともください!」とお願いしたら、一昨日、段ボール一杯のタデアイが届きました。
生葉の藍染めは、久しぶり。以前は、どんぐり工房で育てたり、講習会の常連さんが育てたのを持ってきてくださったりして、毎夏一度は生葉染めの体験会をひらいていました。でもこのところ、ずっとご無沙汰。せっかくなので、乾燥葉にはせず、全部生のうちに使うことにしました。
生葉染めは、まず茎からきれいな緑の葉だけを取ります。
そして、ミキサーに葉と水を入れて回します。葉っぱ50gに対して10倍の水を入れてミキシング。
それを濾します。
抹茶そっくり。
たくさんの葉を頂いたので、結構の量の液ができました。さらに水を少し加えてできあがり。
生葉染めは、絹とウールしか染まりません。薬剤を使えば木綿や麻など植物素材も染まるのですが、今日はすべて絹を染めることにしました。
普通の藍染め同様、最初に入れたものが最も濃い。でも、あとから入れた薄い水色もいい。白っぽくしか染まらなかった布は、多分絹とポリエステルの混紡なのだと思います。
それぞれの青。緑が少し入ったような青もありますが、どれもとても美しい。絹のつやがさらに青を引き立てている気がします。
採取して三日目の藍。黄色く枯れかかった葉が日ごとに増えたのですが、よく見ると、枯れた葉のすぐ上の部分に新しい小さな葉がついています。そしてそれぞれの葉柄の下には小さな根が出始めています。タデアイは、見た目はイヌタデそっくりです。違うのは大きさ。雑草に近いのか、生命力の強さに驚きました。
インド藍の青とはまた違う、青。見飽きません。
今回タデアイをおくってくださったのは、岡山で草木染めそのほか自然体験のワークショップを始めた女性。彼女のブログ「つぎいろ」には、いろいろの染めや自然体験が丁寧な解説付きで紹介されています。https://tsugiiro.com/
・・・と、先週ここまで書いてブログをアップしたのですが、翌日乾いた布を取り入れに行ったら、なんとすべてがすっかり色あせていました。
がっかりです。フェイスブックにこう書きました。
「きのう染めた布が、一日干したらこんなに薄い色になってしまいました。ほんとは布の重さを計って、葉の重量との比を勘案しながら染めるのがいいのですが、結構濃く染まったので欲張ってたくさんの布を液に入れてしまいました。そのせいかどうか、その場で染まった濃い色はきょうは消えて、ほとんどが水色に。こんな経験初めてです。水色もいい色ではあるのですが、昨日とは大違いです。皆さん、がっかりさせてごめんなさい。またいつか、藍の生葉が手に入ったら、今度はちゃんと計算して、欲張らずに少しずつ染め重ねることにします。求む、藍の葉!」
すると、知人から「藍の葉がちょうど刈り入れ時です。どうぞ」とのコメントが! こののちの顛末は、追って報告します。