1941年、実際にあった話を元に作られた映画。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB_%E6%B3%95%E5%BB%B7%E3%82%92%E5%A4%89%E3%81%88%E3%81%9F%E7%94%B7富裕層の家に雇われていた黒人男性が、その家の夫人をレイプし、川に投げ込んだという事件が起き、全米黒人地位向上協会の弁護士マーシャルがその地に派遣されるというところから話が始まります。
彼は当地の白人弁護士と組んで法廷に臨むのですが、他州から来た弁護士は法廷で発言できないという法律を縦にとって裁判長は彼の弁論を拒否。そこで、彼は保険会計の民事裁判しか経験のない白人弁護士を半ばケンカ腰で教育。弱腰だった白人弁護士は、ユダヤ人。ドイツによるユダヤ人排斥の報を聞くにつれ、次第に黒人差別が他人事でなくなっていきます。
被告そのものの虚偽証言もあって、裁判は難航。でも、最後は勝訴します。実在の人物マーシャルは、黒人としては初めて最高裁の判事にまでのぼったひとだそう。
映画は地味だけれど、証人、被告、原告、弁護士、検察側、陪審員、裁判長それぞれの描き方が単純でややこしいところがなく、見ていてすっきりしました。疲れていたのですが、元気が出ました。
かったるいところもあるのですが、筋の通った弁論が勝利する様子を見るのは気持ちいい。主人公の弁護士が、弁論の技術だけでなく、陪審員の小さな素振りやなんでもない言葉から読み取るすべも心得ていて、卓越していた人だったのだなと想像できました。
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