きのうは、旭地区の森の中で、ガキ大将養成講座の染め講習を開きました。
ガキ大将養成講座は、この地区に住む安藤征夫さんが主宰する、文字通り元気でわんぱくの子供たちを育てるための講座です。拠点は彼の持ち山にあり、木々を伐採してできたさくら村と名付けられています。
さくら村のシンボルツリーが大きな桜の木。この木を囲う形で、ツリーハウスの建設が進んでいます。この桜の木の葉を、今回は染め材料にすることにしました。
集まってきた子供や大人の皆さんにお願いして、ツリーハウスの屋根に上って桜の小枝を切ってもらいました。
地上で、枝から木の葉をむしります。その葉を煮て染液に。
赤色を引き出しやすくるために、ソーダ灰(炭酸カルシウム)を加えてアルカリ水にして、1時間ほど煮ます。煮えた液の色は赤っぽいけれど少し茶味が勝っています。その液を酸化させると、きれいなワイン色に変化します。酸化の様子がこの写真。上方から液を流して、空気に触れる距離を長くします。2番液も同様に煮て、酸化。
はじめ無色だった泡が、こんなきれいな色に変わります。
布が空気に触れないよう、面倒を見ます。
お昼の休憩がすんだら、媒染液に浸けます。この日はアルミ溶液のみ使いました。
媒染ののち、再度染め液に浸けて赤みを濃くしたら終了。ざっと洗って模様付けをほどきます。この女の子は、ビー玉やおはじきで縛った後、布の半分をまだらにしたいと申し出がありました。藍と違って濃淡が不鮮明になりがちなのですが、なんとなくそれっぽくなりました。まだら模様にしたい方が結構いらして、いくつかいっしょに模様を作ったのですが、藍のようにはうまくいかず、残念な結果になった方も。ほぼ模様のなくなってしまった男の子に、「ごめんね」とあやまったら、「ううん、これもいいよ」と返事してくれました。ありがとう。
スカーフの端を蛇腹に折って、紐でらせん状に巻いてできた模様。うまくいきました。
こちらはきれいな板締めができました。
昨年はじめてガキ大将講座で染め講習を開いた時は、男の子たちがいつの間にか遊びに行ってしまって、最後は大人と女の子だけになったように思うのですが、きのうは男の子たちも全員ほぼ最後までつきあってくれました。
森の中に染め布を干す。この風景が好きです。
陽の当たり具合によって色が違って見えるし、布の織り方や素材によって濃淡や色合いが変ったりしますが、おおむね小豆色というかレンガ色が生まれました。
最後は記念写真の撮影。みんな満足そうで、よかった! 夏の終わりに、森の中での楽しい一日を過ごさせてもらえました。
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