晴耕雨読とか

本読んだり、いきものを見たり。でも、ほんとうは、ずっと仕事してます。

アカネズミ調査開始!

2013年01月28日 | フクロウ
先日、takeさんのブログで、
フクロウの関する食性の論文が紹介されていました。

それによると、富士山麓の調査では、
フクロウの食べ物のほとんどがアカネズミやヒメネズミなどで、
この2種で食べ物の80%近くを占め、
1羽のフクロウが一年に食べるネズミの量は、
ヒメネズミの重量換算で1000匹以上だというのです。

ヒメネズミで1000匹だと、アカネズミでは500匹ということか……。
うちの近所の雑木林に棲むフクロウはどうなんだろう?

多摩地区の雑木林だと、たぶんアカネズミが基本かな?

それでも、そもそもうちの近所の雑木林にも、
そんなにアカネズミがいるのだろうか?
まぁ、クマネズミやハツカネズミも含めて考えるとして、
どれぐらいのネズミ類がいるんだろう?

いや、クマネズミのような樹上をうまく使うネズミはフクロウの餌としては難しいのかな?
あとは、うちの裏にはドブネズミはいっぱいいますがね…。

そもそもアズマネザサがはびこった雑木林で、フクロウがネズミを捕獲できるんだろうか?

孤立した雑木林で、フクロウの個体群が維持されるためには、
じつは、その孤立した林から林へ移動して、広域でネズミを捕っているのかもしれません。

根拠もなく、それぞれの雑木林にフクロウが繁殖しているんじゃないかと思っていましたが、
いくつかの雑木林が束(?)になって、
フクロウを維持している可能性が高いようにも思い始めました。



多摩区の周辺は、西の稲城市に大きな雑木林があり、
多摩川の河岸段丘に沿って生田緑地まで、点々と雑木林が残っています。
フクロウは、これらを点ではなく面として活用して、
個体群を維持しているんじゃないだろうか?

そもそも多摩丘陵全体で何個体ぐらいいるんだろう…。

うーむ。。。

 *

フクロウの存在は明確なのですが、
その存在を支えるネズミがどれぐらいいるんだろう?

多摩丘陵の野ネズミに関しては、孤立化した雑木林に生息するアカネズミの遺伝的多様性…みたいな研究を、
明治大学の倉本先生の研究室がやっておられたのを哺乳類学会で見た気がします。

実際、生息状況はどうなんだろうなあ…。

こういうとき学生のころなら、どこからともなくシャーマントラップが降ってきて、
適当に仕掛けて捕獲して調査しちゃうところですが、
最近はネズミの捕獲も許可が必要になったので、そういうわけにもいかなくなりました。

さて。

身近なところから始めますか。
シンプルにいきます。ヒマワリ作戦です。
まずは生息しているかどうかのチェックです。



近所の雑木林には低い崖があって、その下を観察するといくつか穴がありました。
ここにはいそうですね。日曜日の夕方の16時ぐらいにヒマワリの種をセットしました。









過度な餌付けにならないように5粒ずつ置きました。
で、21時ぐらいにちょっと見に行きました。



5カ所のうち、1カ所で種がありませんでした。
殻とかはなく、もしかしたら鳥が持っていったのかもしれません。

ふむ。。。。

ある程度めどが立ったらセンサーカメラを仕掛けますか。




月がきれいでした。