おみっちゃん讃歌

おみっちゃん

私があなたの手を取る時
少し躊躇することを知っていますか


あなたの手はとても温かく、そして柔らかい
私は恥ずかしくなります
とても冷たく、荒れた私の手

なんだか私の本心を見透かされたようで
さっとすぼめたくなります

最初は緊張しました
だって人の手を握るなんて、そうある経験ではありませんもの
だから、さりげなく、さりげなく
私なりにそっと手を伸ばしたつもりです
緊張でした
その緊張があなたにも伝わったのでしょうか

あなたは差しのべた私の手のひらではなく
袖にふれ、そして肘のあたりをそっと握りましたね
少しくすぐったくもありました

そして
私はとても大きく
あなたはとても小さかった

ずるずる
少しずつ心もとないあなたの手は
私の袖にそりながら
引力法則に従って降りてゆきました　

私の大きな手
あなたの小さな手
必然と触れ合い
私は少し戸惑いながら握りしめました

ぎゅう、と

何も言わず、
何も答えず、
私たちは、手を握りあいましたね

私はとても嬉しかったのです

人と人が触れ合う時、
それはまさに、あうんの呼吸

私にはそれがとても嬉しいのです

あなたは笑うでしょうか
歳の違う友、いえ恋人かも
そう思えて仕方がないのです
私には

こうして手をにぎり合えた、その奇跡
握ってもらっているのは、もしや私かも
そう思う
私の幸福です

おみっちゃん

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