銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

“生”の意味

2014年01月16日 | のほほん同志Aの日常
「あ!」

居残って、翌日の添乗の準備をしていた後輩が
ちいさく叫びました。

「あした、1月17日です」

はい、知ってますよ、と私。

「明日、添乗なんですけど、
 朝のバスでのあいさつで阪神大震災にふれたほうがいいですか」

そうね。
宝塚でも被害を受けている方が多いから、
ふれたほうがいいかもね。

「なんて言ったらいいんでしょう。
 わたし、あのとき、まだ小さくて…」

…とここで、
そっか、彼女はその頃まだ10歳にもなっていないのだと、
年の差を再確認し、一瞬ぐっとつまりました。

でも当時、すでに学生だった私にしたところで
19年が経った今、そして東北大震災が起こった今、
なんといえばいいのか、言葉はかんたんには見つかりません。

すこし考えてから、こう言いました。

帰りに阪急電車から武庫川を見てごらん。
“生”の文字のライトアップをしているから。
それを見て、あなたが感じたことを言ってみたら。

「はい」と、おとなしくうなずく彼女。

私も、自分のことばにうながされて、
帰りに武庫川沿いで自転車を止めました。

浮かび上がる“生”の文字をしばらく見ていましたが…

う~ん、だめだ、何も感じない

神戸で生まれ育った私でさえ、これです。
風化は人の心の奥底で進むものだと思いました。

でも帰宅後、ある方のHPを拝見していて
“生”の意味にふれた思いがしました。

つちでつくった人形“つちびと”作家の可南さんの言葉です。

■ 命のかたち 心のかたち ■
http://happy.ap.teacup.com/kanan/

いつか命は消えてなくなる
だからこそ、今を精いっぱい生きる


そう。
19年前のあの日の夜も、
今日と変わらない明日が来ると無防備に信じて
眠りについたのでした。


***************************************
貸切バス・オーダーメイド旅行のご相談は…
銀のステッキ旅行
TEL 0797-91-2260(平日8:30~17:00)
■公式ホームページ:http://www.gin-st.com
■銀ステ旅先案内人:http://ameblo.jp/arailuka
****************************************


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする