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故オールブライト、ジョセフ・スミスに言及

2007-01-21 18:22:47 | モルモン教関連
「アブラハムの書」を公然と批判していた中近東学の権威故
W. F. オールブライトは、ユタ州ミドヴェールのグラント・S・
ヒュワード宛の書簡でジョセフ・スミスに言及し、次のように
記していた。
 
 「ジョセフ・スミスがエジプト語を少し勉強した形跡がある。
 エジプト語を修得しようとお金を費やし努力していることが
 わかっている。ただ、当時エジプト語は漸く判読され始めた
 頃で、パアンカイ、パホーランというエジプト語の名前がモ
 ルモン書に出ているのは驚くべきことである。原語が変形エ
 ジプト語であるとされていることと考え合わせると注目に値
 する。」
 「私はジョセフ・スミスが人を欺こうと意図していたとは思わ
 ない。私はユタ大学のユダヤ人の友人(多分ルイス・C・ズッカ
 ー)の見解と同意見である。ジョセフ・スミスは宗教界の天才
 で、自分が古代の文書を本当に判読できると信じていた。これ
 は彼の正直な気持ちであった。これに対し彼が欺いていたと主
 張することは現存する立派な宗教に悪意をもって阻害すること
 になり、天分豊かな創立者に不当な仕打ちをすることにほかな
 らない。」(文中強調は引用者)

なお、この書簡は1966年7月25日付けで, シカゴ大学クラウス・
ベアー書簡ファイルの中に見出されたものである。書簡中の2つ
の固有名詞がエジプト語に遡ることについては、ヒュー・ニブレ
ーが最初に指摘している。

 典拠:FARMSの ‘Insights,’ Feb. 1988 p. 4

ジョセフ・スミスの天与の才能について、ロバート・M・プライ
スも次のように記している。「ジョセフ・スミスはアメリカにおけ
るニーファイ人とレーマン人の物語を描き、新しい生きる意義を
創造している。そして数百万にのぼる人々がその後そこに登場す
る人物に励まされ、謂わば自らもその人物に模して(なりきるよ
うな気持ちで)生きてきた。この点でスミスの宗教創設者として
の貢献は、キリストにさえ比較されるものである。聖書に記され
ている。「だれでもキリストにあるなら、そこには新しい創造があ
る。古いものは過ぎ去って、すべてが新しくなった。」
(コリント人への第二手の紙 5:17 新改訳 一部脚注による)

また、アンソニー・A・ハッチンソンも「最近ジョセフ・スミス
を学問を受けていない少年と見るよりも、大変才能にあふれた人
物であったと見る学者たちが出始めている」と自身も含めて述べ
ていたのが思い出される。(1988年に香港米大使館勤務の氏を香
港の家に訪問した時、沼野が聞いた。)

参考 W.F. Albright 1891-1971 米中近東学者、考古学者、聖書学者。
   Robert M. Price 新約学Ph.D. 「聖書の人物の役を演じる」
ことについての引用は Joseph Smith: Inspired Author of
the Book of Mormon, 2002。
本blog 2006/3/1 「神学者が見た聖書の読み方」参照
   Anthony A. Hutchinson 米カトリック大学Ph.D.コース修了、
現在米国務省香港領事
   JSの宗教創立者としての非凡な創造的才能については、Lawrence
Foster も心理分析の方向から詳細に論じている。(Dialogue,
Winter 93)


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